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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 日本企業の海外進出② (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

日本企業の海外進出②

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

13/12/17

前回から、日本企業が海外進出をするために必要なことについてお話をしています。国内生産、輸出、海外生産、海外研究開発の順で、企業は海外へ進出して行きます。

このようにして国際化を進めて行く際に一番重要なことは、現地の顧客に支持され、愛され続けることです。そのためには、現地に根付いて現地のニーズを汲み取り、きめ細やかなアフターサービスを行っていかなければなりません。そのためには商社や現地の代理人に任せるのではなく、自社の社員を派遣し、現地で優秀な人材を雇用することが、成功のポイントとなるでしょう。

日本企業はまず、1970年代にはアジアやASEAN市場向けに海外生産を行いました。80年代前半になると、円高の進行や、アメリカやヨーロッパとの貿易摩擦(輸入制限)が厳しくなってきたがために、欧米での現地生産が始まりました。80年代後半には、世界的な競争が激しくなった結果、コスト的な競争力が必要となりました。そこで今度は、東南アジアなどコストの安い地域で大規模に生産して、そこからヨーロッパなどの先進国へ輸出するという、二段階の戦略がとられました。さらに、90年頃になると、中国が改革開放政策で外資を受け入れるようになったため、中国が大きな生産拠点として注目されるようになりました。そして現在もアジア・中国地域が世界の生産基地となっています。同時に最近では、同じ産業、企業の中でも地域ごとにさまざまな得意商品を生産(産業内分業、企業内分業)し、貿易するようになってきました。このようにいまや企業は、いろいろな場所でいろいろな商品を作り、ひとつのビジネスとして成り立たせるという、高度な分業生産活動を行うようになっています。つまり、グローバルな生産ネットワーク時代といわれる昨今では、ハイテク部品や材料、生産設備を日本で作り、中間的な部品を台湾やシンガポールで作り、それを東南アジアや中国に輸出し、そこで組み立てを行い、完成品を作り、欧米や日本市場など世界中に輸出するという形になっています。すなわち、自動車や家電品などの製品は、日本、台湾、東南アジア、中国等の国々がそれぞれの得意な部分や工程を分担して生産しています。そこではビジネスチャンスがどんどん広がっており、既に九州の中小企業や地場企業も参加しています。最初は自動車や電機のメーカーが中心でしたが、食料品などの製造業の業種の中でも、輸出や現地生産を大々的に展開していく企業は増えてきています。

現在では、海外生産比率や海外売上高比率が、国内のそれよりも大きくなっている業種が多くあります。全業種でみても、海外売上高の平均は4割くらいになっています。日本では人口減少や少子高齢化が進行していますので、日本国内市場だけにしがみついていると売上増加には限界が出てきます。海外にビジネスチャンスを求めて進出し、現地の人に商品を買ってもらったり使ってもらったりすることが必要な時代に、私達は生きているのです。

今日のお話をまとめます。
輸出あるいは生産の目的やかたちは時代によって変わってきました。これから先、海外市場へ本格的に進出して行くためには、現地のニーズに細かく応えていく必要があります。そして現地での生産をさらに増やさなければなりません。日本企業の海外生産比率は、全業種において高まってきています。最近は米欧日の多国籍企業の製品を日本を含むアジア各国が車や家電品、パソコン、カメラなどのいろいろな仕事を分担し、輸出し、東南アジアや中国で完成品にして世界中に輸出する形になっています。

分野: アジアビジネス 国際経営 経営戦略 |スピーカー: 永池克明

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