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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 最近の就職事情 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

最近の就職事情

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

13/12/06

文系大学生の就職活動は、3年生の12月から本格化して、4年生の夏頃まで続きます。就職活動の期間が長いので、学生は数多くの企業を受けることになります。これは企業側からみると、多くの学生が受けにくることになります。つまり、倍率が高いのです。倍率が高いので、ペーパーテストで足切りをしたり、面接を何度も重ねたりします。つまり、学生としては、数多くの企業を受け、ペーパーテストや面接を何回も受けて、なおかつ内定がなかなかもらえない、という事になっているのです。今の2年生から、就職活動のピークがずれて4年生になる1カ月前のスタートになるようですが、時期がズレても大筋は変わらないと思います。
これは、学生にとって、人生最大の試練の一つです。体力的にもそうですが、受けても受けても落ちるというのは精神的にも大変つらいものです。しかし、途中であきらめるわけには行きません。就職活動を諦めてしまうと、卒業と同時に非正規社員となります。そうなると、途中から正社員になるのは非常に難しく、一生非正規社員として過ごすことになります。一生正社員なのと非正規社員なのでは、生涯所得が何千万円も違うので、ここは落ちても落ちても落ち込まずに受け続ける必要があるのです。
私は、大学で就職の御世話係をしているので、日頃学生に話していることを御紹介します。

1年生から3年生に対しては、3つの事を話しています。第一に、単位をできるだけ多くとっておくことです。就職活動が本格化して、ライバルたちが就職活動に集中している時に、数多くの講義に出席してレポートを書いて試験を受けて、というのでは圧倒的に不利ですから、そうならないようにしなさい、というわけです。大学の教員としては、4年生は勉強せずに就職活動をしなさい、と言うわけにもいかないので、難しい所ですが、3年生までの間に努力して、4年分の勉強を済ませてしまいなさい、という事であれば、仕方ないのかな、という気もしています。
第二は、3年生の秋までに貯金をしておきなさい、という事です。就職活動自体は、東京や大阪の会社を受けるのでない限り、それほどお金はかかりません。しかし、ライバルたちが就職活動に専念している時にアルバイトで生活費を稼いでいるようでは、大きなハンディです。そこで、「半年間はアルバイトをしなくても生活できるように、貯金をしておきなさい」という指導をしているわけです。
第三は、学生時代を有意義に過ごしなさい、という事です。就職試験で一番聞かれる事の一つが、「学生時代に打ち込んだ事は何ですか」という質問です。これに対して「特に何もしていませんでした」と答えると、根暗でやる気の無い学生だと思われてしまいます。したがって、アルバイトでもサークル活動でもボランティアでも何でも良いから何かに打ち込んだ経験をしておきなさい、という指導をしているわけです。面接の時に、「私はこんなことに打ち込みました。それにより、こうした事を学び、こうした点で成長できたと思います」と言えれば、大きな得点になるでしょう。
4年生に対する指導は、何と言っても「落ちても落ち込むな」です。「5社や10社落ちたくらいで泣き言を言うな。50社落ちたら慰めてやるから泣きに来い」と言ってやるのです。数十社受けて2社受かるといった学生は珍しくないからです。

4年生に対する今一つのアドバイスは、「人気企業だけではなく、身の丈に合った企業を受けなさい」という事です。大企業の倍率は非常に高いのですが、中小企業について見ると、倍率はそれほど高いわけではありません。したがって、中小企業から来ている求人票をよく見て、積極的に受けるように勧めるわけです。特に、卒業間近になっても内定が出ていない4年生に対しては、不本意な先であっても何が何でも内定をとるように指導します。日本は終身雇用の国ですから、卒業した時に正社員であるか否かが長い人生で決定的な違いになってしまうからです。
保護者に対しても、御願いをしています。まず、学生を暖かく見守って欲しい、という事です。学生は、人生最大級の試練に直面していますので、場合により激励し、場合により慰めるなどして、応援してやって欲しい、という事です。就職活動の試練を乗り越えた学生は、一回りも二回りも成長するのですが、そこまで到達するには家族の支えも重要なのです。
次に、保護者の方々が就職された頃と今では、就職活動を巡る状況が全く様変わりしているので、御自身の経験をもとにして学生の就職活動について考えるのは避けて下さい、と御願いしています。
また、学生が不満足な内定しか得られなかったとしても、否定せず、「がんばったね」と言ってあげて下さい、ということです。保護者としては、せっかく苦労して子供を大学まで出したのに、この就職先では納得いかない、という事もあると思います。しかし、折角もらった内定を断ってしまうと、更にずっと困った事態に陥ってしまうのですから、それだけは避けて下さい、という御願いをしているわけです。

まとめ:文系大学生の就職活動のピークは3年生の12月から4年生の夏頃までと長いです。倍率が高いので、数多くの企業を受けても内定は容易ではなく、人生最大の試練の一つと言えますが、落ち込まずに頑張り抜くか否かで生涯所得が何千万円も変わるので、頑張ってもらいたいです。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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