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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > アジア消費市場の拡大と中間層の所得増加 (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

アジア消費市場の拡大と中間層の所得増加

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

13/11/07

ご承知の通り、アジアの経済成長には目覚ましいものがあります。アジアは今、消費市場として非常に注目されています。人口13億人の中国や12億人のインドといった人口大国を含むアジアだけで、世界人口の5割を占めているのです。また、ミャンマーやバングラディシュなどの東南アジア、東アジアが、爆発的な経済成長を始めています。

これらのアジアの新興国では、中間層といわれる人たちが急速に増加しています。中間層とは、年間の世帯可処分所得が5,000ドル以上35,000ドル未満の人たちのことを指します。経済産業省の調査によれば、2000年に2.2億人であった中間層は、2010年には9.4億人に拡大しています。これは、米国やEUの人口規模をも上回っています。経済産業省は、2020年には新中間層が20億人程度となるだろうと予測しています。これに、これまで日本企業が主として相手にしてきた可処分所得35,000ドル以上の富裕層3億人を合わせると、きわめて巨大で魅力的な市場となってきます。

日本企業はこれまで、アジアの中で高所得者層を中心に売り込みをはかってきました。今後のターゲットは、これらの中間層、新中間層となることでしょう。従来のように、高品質、高価格の商品を推して行けるかというと、必ずしもそうではありません。彼らには彼らなりの新しいニーズがありますので、そこにあった商品を、十分なマーケティングにもとづいて開発し、タイムリーに供給するという、きめ細やかな戦略が期待されます。この中間層のメインを形成するであろう新興諸国に続いて、ベトナムやミャンマー、バングラディシュ、アフリカへも、中間層が広がって行っています。まずは中国やインド、東南アジアの新しい中間層をいかにつかんで行くのかということが、日本企業あるいは九州企業の成長にとって重要な鍵となるでしょう。

中間層のメインがどういう人たちであるのかという点を、まずは把握する必要があります。アジアの都市中間層の共通項は、経済成長に伴う消費生活の向上が全体として進んでいる点に求められます。これはたとえば、耐久消費財やレジャーへの欲求、高学歴化が進んでいるということです。彼らは主として30代、40代の高学歴層であって、50代、60代以上の熟年層とは全く異なる、新しい生活行動パターンと価値観を持っています。なお、東京での可処分所得は一人あたりの所得に拠ったものですが、これら中間層の人たちは共稼ぎが多いため、可処分所得も二人分のものとなります。また、消費者としての嗜好は、先進国のそれとよく似てきています。衣食住はもちろん、ファッションや娯楽・エンターテインメント、耐久消費財についても、先進国の一般の消費者と同様の傾向が強くなっています。この背景には、情報通信やマスコミの発展によって、世界の最先端を彼らが知ることができるようになったという事情があります。また、旅行熱も高まっており、日本への国外旅行も人気です。7年後に東京オリンピック開催も決まりました。これらの人たちに日本へ、そして九州へどんどん来てもらえるような魅力的な戦略を策定していくこと、それによって、日本もどんどん栄えて行くというパターンを、意識して作って行くことが必要です。

今日のお話をまとめます。
リーマンショック以降、先進国経済の回復力はまだまだ弱いわけですが、アジアの新興諸国の景気については、非常に高い成長を期待できます。したがって、新興諸国の中間層をターゲットに日本企業は販売を増やし、彼らを7年後の東京オリンピックへ迎え入れることで、日本の景気を良くして行くことが期待されます。

分野: アジアビジネス 国際経営 経営戦略 |スピーカー: 永池克明

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