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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > バブルに踊らないために (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

バブルに踊らないために

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

13/11/12

バブルというと、人々が投機に踊っているという状況を思い浮かべる人が多いと思います。株価などが経済の実体に比べて高すぎるにもかかわらず、そして人々が高すぎることを知っているにもかかわらず、「他の人々が買うだろうから明日は今日より高くなるだろう」と考える人々が株などを買い続ける、という状況です。他の人々が買うことを前提として自分も買う、ということなので、私はこれを「他力本願型バブル」と呼んでいます。

こうしたバブルであれば、慎重な人やバクチが嫌いな人は、何もせずに黙って見ていればよいので、巻き込まれる心配はありません。

しかし、バブルには今ひとつのパターンがあります。「この株は素晴らしいから、高くて当然だ」と人々が思い込む場合です。人々は、「今までが安すぎたのだから、値上がりするだろう」と考えて株などを買うわけですから、バブルであるという認識はありません。しかし、人々が「この株は素晴らしい」と考えている事自体が思い込みですから、株価はいつかは下がるのです。私は、こうしたバブルを「惚れ込み型バブル」と呼んでいます。

たとえば、昭和から平成にかけて日本で発生したバブルは、「日本経済は世界一だから、日本の土地や株が高いのは当然だ」と考えた事で生じたものです。したがって、多くの人々は、自分がバブルに踊っているとは思わずに、土地や株を買っていたのです。

当時のサラリーマンの中には、「急いで自宅を買わないと、一生借家暮らしになってしまう」と考えて、住宅ローンを借りて自宅を買った人が大勢いました。バブルかも知れないと思えば、株式の短期売買をする事はあっても自宅を買うことは無いでしょうから、彼等はバブルだと思っていなかったのでしょう。

バブルはこれまで何度も起きていますから、今後も起きるかもしれません。その時に、自分が巻き込まれないようにするためには、何を気をつければよいでしょうか?

バブルであるかどうかは、バブルの最中にはよくわかりません。だからこそ惚れ込み型バブルが頻繁に起きるのです。しかし、惚れ込み型バブルにはいくつかの特徴がありますから、こうした特徴が見られる時には慎重になった方が良いかもしれません。

特徴の第一は、株価などが高すぎると思う人を納得させるような、それらしい理屈がある事です。たとえばバブルの当時、その時の経済から考えて株価が高すぎるように見えたとしても、「21世紀は日本の時代になる」と言われれば、株価が高すぎないように感じたのです。

特徴の第二は、全員参加型である事です。バブル期には、今まで株式投資に興味を持たなかった人々が、周りの人びとが儲けた話を聞いて、自分も株を買おうと思うようになります。新しく参入する投資家が急に増えるのです。
特徴の第三は、株価などがハイスピードで値上がりしているにもかかわらず、金融の緩和が続いている事です。資産の価格が上がる一方で、一般的な消費者物価が落ち着いていると、日銀が金融の引き締めをしないので、バブルが膨らみやすいのです。

特徴の第四は、日本人が当然だと思っている値段を外国人が高すぎると考える事です。たとえば日本のバブルの時には、日本人は冷静さを失って舞い上がっていましたから、日本経済の将来性を疑わず、日本の土地や株に惚れ込んでいましたが、外国人は冷静に眺めていて何かおかしい、と思っていたのです。

こうした条件が揃っている時は、バブルかも知れないので、慎重な方は投資を控えた方が良いかもしれません。しかし、全く手を出さないのは勿体ないと考える方も多いでしょう。リスクをとってリターンを追求するか安全第一で行くか、人によって考え方が大きく異なるからです。

私は、4条件が揃った時には半分売ろうと考えています。そして、政府がバブル潰しを始めた時に、残りを売ろうと考えています。たとえば、最初の利上げの時です。それでも、全部売るのではなく、小遣い程度の金額は残しておくつもりです。惚れ込み型バブルの場合は、一気に暴落するよりも少しずつ値下がりして行く傾向があるので、ある程度値下がりしたら損切りをする、という事が可能だと考えているからです。しかし、危険は大きいので、あくまでも小遣いの範囲内で遊んでみる、という事です。

なお、バブルが崩壊すると、金融危機が起きる場合が少なくありません。株式投資など全く行なっていない方も、不況になったり銀行が貸し渋りをしたりする、という可能性は考えて、自衛手段を考えておかれると安心でしょう。

まとめ: 惚れ込み型バブルの特徴は、それらしい理屈が付けられる事、全員参加型である事、株価などが値上がりしても金融緩和が続いている事、国内と海外の温度差が目立つ事、です。これは、バブルかどうかの判断の目安になります。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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