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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 雇用と失業 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

雇用と失業

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

13/10/23

15歳以上の人口は約1億1000万人で、そのうち働いている人は6千数百万人、失業している人は2百数十万人です。それ以外の人は、高齢者や学生や専業主婦などで仕事を探していない人々です。
働いている人と失業している人の合計を労働力人口と呼びます。労働力人口は、15歳以上人口の6割ほどです。
就業者の7割程度が第三次産業で働いています。日本は「ものづくり大国」と言われていますが、製造業で働いている人は全体の2割以下です。労働力を大量に使う工場は海外に移転して、残っているのは機械化などで労働力をあまり使わなくなった工場だけだからでしょう。
就業者の9割弱は雇用者(雇われている人)です。自営業主およびその家族は、1割強です。流れとしては、自営業の比率が緩やかに低下して、雇用者の比率が緩やかに高まりつつあります。
失業者が労働力人口に占める割合を失業率と呼びます。最近では、4%程度で推移しています。もっとも、女性や高齢者などで仕事探しを諦めてしまっている人は失業者と数えられないので、そうした人を含めると、実際の失業率はもっと高くなるはずだと言われています。
年齢別には、若者の失業率が高くなっています。景気が悪くなっても、企業が社員を解雇する事は簡単ではありませんから、新卒の採用を減らすことによって人員の過剰を調整しようとします。そこで若者が就職できなくなって失業する、というわけです。高齢者は仕事がみつからなければ職探しを諦めますが、若者は簡単には諦めないので失業率が高くなる、という事も一因でしょう。
失業率は景気が回復すると下がる傾向にあります。リーマン・ショックの後には5%を超えていましたが、少しずつ下がってきています。今年にはいってからも、アベノミクスによる景気回復を受けて、少しずつ下がっています。
もっとも、以前に比べて失業率は下がりにくくなったと言われています。それは、需要と供給のミスマッチが増えて来たからです。高度成長期であれば、農村から都会に出て来た若者が工場の生産ラインで比較的単純な仕事をするケースが多かったのですが、最近では「パソコンが出来る人が欲しい」といった求人が多いので、働きたい人が誰でも就職出来るとは限らなくなっているのです。誰でも出来る仕事をしている工場などは、途上国に移ってしまうので、そうでない仕事の比率が増えてきているのです。
ミスマッチの原因の今一つとしては、都会には仕事があるが、親の介護があるから都会には出ていけない、という田舎暮らしの人もいるでしょう。以前であれば、とにかく仕事があれば就職したのでしょうが、最近では気に入った仕事が見つかるまで探すという人も多いようです。貯金を取り崩して生活するにしても親に養ってもらうにしても、昔はなかった余裕が今はあるから出来る、という面もあるようです。
一方で、高齢化が失業率を低く抑える要因になっている面もあります。たとえばリーマン・ショックによる不況はITバブルが崩壊した時よりも遥かに深刻でしたが、失業率はおおむね同じでした。それは、団塊の世代が引退し始めていて、働きたい人が減ったために失業率がそれほど上昇しなかったからです。今後も引退する高齢者が新規に働き始める若者よりも多い状況が続きますから、失業率は比較的低めに推移するかもしれません。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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