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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 技術商業化の「教育モデル」(その1) (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

技術商業化の「教育モデル」(その1)

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

13/10/28

去る8月末に、大阪大学でG-TEC(ジーテック)という技術商業化のための研修プログラムが開催されました。全2週間という長い拘束時間にも関わらず、企業の新規事業担当者、大学のTLOや産学連携関係者、特許弁理士、阪大の大学院生など、前半週に32名、後半週に18名の参加者がありました。今年で3年目となりますが、今年の特徴として留学生や企業の外国人スタッフなど、日本人以外の参加者が多かった点が特徴でした。このプログラムは、ボストン大学の技術商業化オフィスの元ディレクターで、AUTM(大学技術管理者協会)の元会長のDr. Ashley Stevensを講師に迎えて、氏がボストン大学のビジネス・スクールで提供している科目を日本に持ち込んで、人材育成の機会を設けたものです。

そもそも、大学では多くの研究成果(発明)が生まれますが、実際に民間企業に技術移転される割合は日本が13.8%、米国でも26.2%に過ぎません。この比率を可能な限り高めるためには、そのプロセスを理解し手法を習得した人材が欠かせません。そのような人材育成プログラムは、米国では、MITやカリフォルニア大学サンディエゴ校、テキサス大学オースチン校などで先進的に取組まれ始めていますが、日本ではまだ十分ではありませんでした。その状況に対して、大阪大学の人たちが「じゃ、米国の専門家の力を借りて自分たちでやってみよう」と開講したのがこの研修プログラムです。

参加者は、前半週に技術アセスメントを行い、研究成果の特徴を踏まえてどの市場に参入すれば新たなビジネスにつながる可能性があるかを評価します。後半週は、技術アセスメントの結果を踏まえて、ベンチャー企業を立ち上げる可能性があるかを評価します。G-TECは、受講期間中に技術商業化に必要な知識を得るための「講義」と、実際の技術について評価するための「演習」が並行して行われるところが特徴です。

演習では、学生チームが技術特徴や商業化可能性を理解するために発明者へインタビューを行ったり、参入市場を探索するために多くの企業へのヒアリングをおこなったりして、最終的に商業化推奨案を発表します。最終発表会には発明者やベンチャーキャピタリストが列席し、評点を付けて評価したり、コメントしたりします。つまり、"教育の場"を活用して、(1)実践力を高める人材育成と、(2)実際の技術評価(商業化計画の立案)、を同時に行うのです。

大学の技術商業化には様々な類型(モデル)がありますが、この方法は「教育モデル」と呼ぶことができます。

次回は、この「教育モデル」の特徴について、他のモデルと比較しながら解説します。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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