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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > マーケティングの教科書の古典① (マーケティング/出頭則行)

マーケティングの教科書の古典①

出頭則行 マーケティング

13/10/16

今日は、マーケティングの教則本、テキストについてお話します。

私は、10年ほど前、広告マンから大学教員になったのですが、その際、9ヶ月間の準備期間がありました。しかし、教壇に立ったことが一度もなかったため、マーケティングという教科でどのような教科書が使われているのか知りませんでした。そこで、世界の教科書を集めて横に並べ、色々と整理をしました。そして、各項目を自分のやりやすい順番に置き換える等することで、講義体系をつくり、カリキュラムの元としました。これらのテキストは確かに役立っているのですが、教科書の多くは分厚いチェックリストないしはディレクトリーのようなものであり、或いは「ハウツー」に偏ったものもありました。世の中に流布している教科書には「時代や地域を超えても通じるマーケティングの知恵」を盛った本がないというのが実感でした。
一方で、私はこのような仕事をしていることから、「いい教科書ありませんか?」と聞かれることがあります。そこで今回と次回で、一般の方々を対象とするマーケティングの教科書として最適と思う2つの本を紹介しようと考えています。
「人を殺めた人は、殺した人に対してすまないと思うかどうか?」さぁ、どうでしょう。結論を先に言うと、殺人者の圧倒的多数が、殺めた人に対してすまないという感情よりも、「あの人さえいなければ、殺さなかったのに」と思うようです。つまり、人間は自分自身を正当化するわけです。有名なシカゴのギャング、アルカポネも、「世の中は、自分に犯罪人の烙印を押しているが、本当は心根のやさしい善人だ。」と言って、自身を正当化しています。最近出た本に、「反省文を書かせると犯罪者になります」がありますが、確かに、心から反省もしていない人間にありきたりの反省文を書かせると、「これでいいのだ」という具合に世の中を舐めてしまうと思います。人間は理不尽です。このように「人間は理不尽だ」という所で始まっている本が、本日紹介する、「デール=カーネギー」の「人を動かす」です。80年以上前に出版された本で、英語では"How to win friends and influence people"、「如何にして友達を獲得し、人に影響を与えるか」という本になります。そして"friends"の部分を"customer"(顧客)という風に切り替えれば、まさしく「如何にしてお客さまを作っていくか」ということに繋がり、マーケティングに非常に近い本であると思うわけです。

この本の構成ですが、「人を動かす3つの原則」から始まります。1つ目には先ほど言ったように、「まず、盗人にも盗人の道理があることを認めましょう。どんな人間でもひどいことをしていることには理由があり、また自分自身を正当化しています。」ということが書かれています。
次に、「相手の長所を褒め称えよう」とあります。長所を褒めなければいけないという裏側には、人間は他人の批判を容易には受け入れないということです。
もう1つはまさしくマーケティングで、「相手の立場に立って考えなさい。」ということです。ビジネス風に言い換えれば、「人間は売られて買いたくない。自分の意思で買いたい。そのためには相手の立場にたって考えろ」というものです。

以上、「非難をするのでなく、相手にも道理があることを認めること」「相手の長所を褒めること」「相手の立場に立って考えること」これらが3つの原則です。彼が言っているこの3つの原則の次に、「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」というようなことがこの本の中では続いています。人を動かすこと、人に好かれること、そして人を説得することも、実は言うとマーケティングそのものであるということが言えます。

今回お話したカーネギーの本は「ハウツー(How to)」本です、次回は「ピーター=ドラッカー」を取り上げます。彼は「ハウツー(How to)」ではなくて「ワット(What)」、つまり、マーケティングの本質を語っています。それについて次回お話します。

分野: マーケティング |スピーカー: 出頭則行

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