QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > QBS科目紹介 企業価値創造とM&A (企業財務 M&A/村藤功)

QBS科目紹介 企業価値創造とM&A

村藤功 企業財務 M&A

13/09/11

今日は、私がQBSで教えている「企業価値創造とM&A」という科目についてお話します。

私がM&Aアドバイザーを始めた30年ぐらい前は、M&Aは日本では悪いことととらえられていました。あなたの会社を売りませんかと言いに行くと、お前なんか帰れ、お前は何しに来たのかなどと言われたものです。最近になって、段々M&Aが戦略的選択肢の一つになってきたのです。

日本でバブルが発生し、崩壊して以降、日本の企業の経営状況がおかしくなりました。今までのようにやっていたのではいけない、経営環境の変化に合わせて経営を変えなければいけないという中で、事業の売買や統合が行われるようになりました。この2、30年の間に、ある業界の10社のうち、2、3社しか生き延びられないという状況の中で、事業の切り貼りが起こり始めたのです。その結果、M&Aが日本で認知されてきました。企業経営者が、起こっている経営環境を無視するのではなく、経営環境の変化に合わせて組織を立て直すツールの一つがM&Aである、という認識が広まってきたということです。

ただ実際のところ、二つの会社が一つになり、経営者は一人でいいという状況になると、負けた方の経営者がいなくなることになります。また、水平統合といいますが、同じ業界の二つの会社がくっつくことになると、本社や組織網、研究開発は一つでいいことになり、たくさんの人がクビになってしまいます。そうすると、昔からの安定志向の日本の経営者は、従業員をかわいそうに思い、M&Aをやってはいけない禁じ手だと考えがちです。

「企業価値創造とM&A」では、経営環境の変化に対応しなければいけないという話からスタートして、そもそもどのように経営をするのかという点を考えて行きます。たとえば昔は、親会社と子会社が別々に経営していましたが、会計ビッグバンが起こり、連結主義や時価主義といって、親会社と子会社が一つのグループとして過去の価格でなく現在の市場価格を前提として経営するようになりました。たくさんの事業をやっている会社であれば、親と子を合わせて一つの事業とする連結事業ポートフォリオを構築します。付加価値としてみれば、親会社に事業の企画を行う事業部があったとしても、子会社Aで購入し、子会社Bで製造し、子会社Cで販売する、という状態です。そうすると、親会社事業部とその子会社いくつかをまとめてひとつのバリューチェーンであり、事業である、ということになります。また、全体の連結の財務諸表を、そのいくつかの凍結事業のポートフォリオとして考える経営方式を学びます。それぞれにグループ戦略や事業戦略があるので、それをもとにどうやって連結事業ポートフォリオを最適化して行くのかという点についても話します。さらに、これを経営環境の変化に合わせて組み替えることになると、事業の売却や合併に加えて、最近導入された会社分割や、株式移転など、新しい手法を用います。その結果どういう形で変更できるかという点についても、本講義で学習します。これらの新しい仕組みを、法律や会計、税務の側面からものぞいてみます。

M&Aは、技術というよりは、ポーカーみたいなものです。誰が次に何をするのかということをあらかじめ読んで、やれそうなことについて手を打って行く。スムーズに進まないと、M&A取引は破綻して事業ポートフォリオの最適化に失敗することになります。したがって、どうすればスムーズに行うことができるのかという点についても、授業でお話しします。

「企業価値創造とM&A」の授業は、いろいろなところから交換留学生がやって来ることもあって、英語で行います。今年も南京大学や浙江大学、東北大学、大連理工大学、東北財経大学、中国人民大学、チュラロンコン大学などから、12名の交換留学生を受け入れる予定です。QBSのプログラムでは一年後期に英語科目を集中させているので、この時期を通じて英語に慣れ、交換留学生に負けないようQBSの学生にも頑張ってもらいたいと考えています。交換留学生との交流を通じて、さまざまな刺激を受けることとなるでしょう。アジアでは経営環境の変化が生じているところですので、九州の人たちがそこに参入し、大活躍して欲しいと思います。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ