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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > QBS科目紹介 企業財務 (企業財務 M&A/村藤功)

QBS科目紹介 企業財務

村藤功 企業財務 M&A

13/09/10

今日は、私がQBSで開講している、「企業財務」についてお話します。

これは、QBSの一年目の前期にとらなければならない、必修科目です。企業経営をする場合、文章ではなくて数字で実績を把握しなければなりません。その場合、将来の中期計画や、予算と比較して実績を戦略通りに進捗させる財務管理を行います。本科目では、会社の中の経営企画部や財務部における仕事や、あるいは経営者として企業経営における財務について、学生が理解して仕事ができるようになることを目指します。

会社は、現状を数字でまず把握し、財務諸表を作ります。上場企業であれば、経営者の将来ビジョンを決めた上で現状から将来へ至る戦略的選択肢を検討し、戦略を決めます。そうした戦略を実現するためには、その戦略に合わせた中期計画を作らなければなりません。財務諸表は、この中期計画に沿うかたちで出てくるのです。たとえば民間企業の三年の中期計画であれば、一年ごとに中期計画を予算に落とすかたちで行われます。実績は、四半期ごとに出てきます。予算通りに実績が進捗しているどうかを、管理する必要があります。

「企業財務」は、企業価値がこれからどのようにするのか、企業価値に合わせた資金調達や借り入れをどのように行うのか、社債や株をどうやって発行するのか、といった諸問題を考える学問です。経営者や経営企画部で働く人、財務部で働く人は、わかっていなければならない事柄ですので、世界中のビジネススクールで必修科目になっています。

教科書としては、ブリーリーとマイヤーという人が書いたものを用います。三十年くらい前に、アメリカのピッツバーグのメロン銀行で私が働いていた頃、カーネギー・メロン・ビジネススクールの先生がメロン銀行の研修プログラムに教えに来てくれました。その時に、私はこのブリーリーとマイヤーの教科書をはじめて手に取りました。それ以来三十年が経ちましたが、この本は第十版を迎えるに至るまで版を重ねており、今なお世界中で用いられる、グローバルスタンダードな教科書なのです。ところがこの教科書は英語で書かれているため、学生の皆さんより読んでもわからんとの声がちょくちょく聞かれました。そこで教え始めて三年目ぐらいに、私が日本語で企業財務の教科書を書きました。これは、私のQBSにおける授業を教科書にしたものです。その結果最近では、皆英語の教科書を読むのをさぼり、英語の教科書の翻訳や私の日本語教科書を読んでいるように見えます。

なお、中間試験も期末試験も、基本的には何でも持ち込み可としてあります。英語の教科書も私の教科書も、配付資料も、そしてパソコンも持ち込んでよいのです。実際の社会では、何かほかのものを見ても、答えることさえできればよいのです。頭の中に全部が入っていなくても、どこに何があるかを分かっていれば、それを持ってきてひっくり返して見ればよいのです。ただ、試験同様、調べる時間は限られます。

私が教え始めて一年目には、中間試験を行いませんでした。その結果、期末試験では、皆ひどい点数をとりました。二年目以降は、中間試験を導入し、授業全体の半分まで進んだところで一回チェックを行うようにしています。マーケティングや戦略と異なり、「企業財務」では数字を扱うので、黒白ついてしまいます。すなわち、解答が文章であれば、三角がありえますが、「企業財務」では加減乗除の計算を問題として出すために解答が数字になり、○か×かのどちらかになるのです。

QBSの場合、ほとんどが社会人学生で、平均年齢三十七歳ですので、皆、久しぶりの試験を受けることとなります。年齢を重ねていることもあって、恥をかきたくないという思いで必死に勉強しています。試験前にはいくつかのグループにわかれて、それぞれで勉強会を開いているようです。最近では、先輩からの過去問にくわえて、私の試験の解答フォーマットがエクセルファイルで出回っています。私の方では、似たような問題で数字だけを変えたものを試験に出すので、だいたい皆正解してきます。そこで工夫して新しい問題を出したりすると、あとで学生より不満が起こってくるという状況です。

欧米人とは異なり、日本人は恥ずかしがり屋なので、なかなか手をあげません。ビジネススクールでは授業中にいろいろな議論をしたいのですが、挙手を求めても誰も手を挙げないでシーンとしてしまいます。そこで、こちらから順番に当てていく方式をとるようにします。当てられて答えられないのが相当恥ずかしいらしく、皆コチンコチンになっています。授業中も、次に自分に当てられるのではないかと、授業も聞いていないのではないかと思うほどに緊張しているわけです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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