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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > QBS科目紹介「マネジメントコントロール」について (企業財務管理、国際金融/平松拓)

QBS科目紹介「マネジメントコントロール」について

平松拓 企業財務管理、国際金融

13/09/09

今日は、私がQBS九州大学ビジネススクールで担当しているコースのうち、「マネジメントコントロール」についてお話したいと思います。

「マネジメントコントロール」といっても、馴染みがない方が多いと思いますので、以前に採り上げたことがあり、繰り返しにはなりますが、再度ご説明します。「マネジメントコントロール」とは、組織のメンバーの行動が、組織の目的に合致するように動機付けを行ったり、働きかけを行ったりすることを言います。本ビジネススクールにおける「マネジメントコンロール」とは、そのための仕組みづくりやプロセス作りについて学ぶコースです。

中小企業のような組織では、社長が社内全般にわたって目を光らせ、意思決定においても他人任せにせずに、全て自ら行うことも可能です。実際にそのような運営をしている会社も多くあると思います。しかし、今回お話する「マネジメントコントロール」が対象とするのは、そうしたことをするには規模が大きすぎるような組織、すなわち、部下であるマネージャーや従業員に意思決定を分担して委ねなければならないような規模の組織です。そのような組織でも、意思決定を委ねられるマネージャーや部下が、それぞれ個人が持つ勝手な目標に沿って、ばらばらな意思決定をしてしまうのでは、経営は成り立ちません。「マネジメントコントロール」は、そうしたマネージャーや部下の目標に影響を与えることによって、それぞれが、それぞれの目標に沿った意思決定を行っても、それが組織の目標や戦略の実現、実施に繋がるような、そうした仕組みのことであり、このコースはその仕組み作りを学びます。

全部で15回の授業ですが、まず、「マネジメントコントロール」とは何か?というところから始めて、そのメカニズムを構築する土台・前提となる、企業の戦略のあり方、組織のあり方、そして組織の中で動機付けがなされるべきサブユニットの性格・あり方などを確認します。つまり、これらが異なれば、そこに構築されるメカニズムも自ずと異なってくるということになるのです。簡単な例をあげますと、企業の中で独立採算的な部門の長に与えられる経営目標と、社内の製造部門、工場長に与えられる目標では、目標のあり方が異なります。また、同じ製造部門の長に対する目的でも外販、つまり市場に直接製品を売っている部門の長への目標や基準と、社内の販売部門の発注に基いて生産を行う部門の長への目標や基準は異なってくるわけです。
続いて、その「マネジメントコントロール」の基本的なツールである戦略的計画や予算の策定、それらの進捗管理、実績の評価、そしてマネージャーに対するインセンティブ、即ち報償等についての考え方を学びます。ここで重要となるのは、戦略に沿った計画を策定し、それを実行するだけでは必ずしも当初の目標が達成されるとは限らないということです。その実施状況をチェックし、それから基準と対比することで、そこからずれているようであれば、それを修正するための行動がしっかりと取られるような動機付けがなされるメカニズムになっている必要がある訳です。「戦略的計画」や「予算」などについては、私のもう一つの担当科目であるファイナンシャルマネジメントのコースの中にも学ぶべき項目として含まれていますが、そちらがより実践的な作業に力点を置いているのに対し、「マネジメントコントロール」では、より考え方に力点を置いた形で授業を行っています。
さらに15回の中では応用として、最初に学んだ「マネジメントコントロール」のメカニズムの土台となる戦略や組織のあり方が違うと、そのメカニズムはどう違ってくるのか。また、グローバルなビジネスを行う多国籍企業におけるマネジメントコントロールシステムのあり方はどうあるべきか、といった議論も含まれています。

私のコースでは、この「マネジメントコントロール」を学問的に体系化した、"ロバート=アンソニー"という先生他が書かれた「マネジメントコントロールシステムズ」という本を教科書に使っています。毎回、私がその日に学習する章のポイントをブリーフィングした後、そこに掲載されているケースの1つを採り上げてクラスで議論することにしています。議論の仕方には、通常のクラスディスカッションやグループによるプレゼンテーション、或いはケースレポートなどのバリエーションをつけています。

このコースの特色は何といっても、QBSの学生が避けて通れない「英語で経営を学ぶ」選択必修科目の一つとして、授業がすべて英語で行われることであると思います。QBSには毎年、英語が必ずしも得意でない学生が少なからず入学してきますが、コースを通じて厚い英語のテキストの本文をほとんど読破することになりますし、全部で十数回に及ぶケースディスカッションの準備をし、議論に参加する努力を積み重ねるだけで、英語に関して相当な自信になると思います。

更に、このコースは毎年、後期、つまり秋学期に開講されているのですが、例年、アジアのビジネススクールからやって来る、英語でMBAを学んでいる交換留学生が多数参加してくれることになっています。したがって、QBSの学生にとっては、英語で留学生と議論する機会を持つことになるわけで、まさに国内に居ながらにしてアジアのビジネススクールに留学して授業を受けているような体験ができるわけです。今年も12名の交換留学生がアジアの一流ビジネススクールからやって来てくれることになっていますので、そこで活発な議論が行われることを楽しみにします。

分野: ファイナンシャルマネジメント |スピーカー: 平松拓

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