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選挙制度

村藤功 企業財務 M&A

13/06/05

近年、一票の格差が問題となっています。昨年12月の衆院選に関して、全国で16件の訴訟が起こされ、そのうち14件については、憲法違反であるという判決が出ました。その14件のうちの2件で、選挙無効判断がくだされています。1つは即時無効とされ、もう1つは猶予付き無効となりました。しかしこれに対して上告がなされ、7月に最高裁が判断を示すと考えられています。7月には、ちょうど参議院選挙があります。参議院議員は6年任期で、3年に一度半分を改選することが、憲法に記されています。したがってこの夏の後に参議院選挙が行われるのは、3年後となります。また衆議院議員は4年任期ですので、安倍総理が解散をしない限りは、3年の間ずっと選挙がないこととなります。この7月の参議院選挙次第では、日本に久方ぶりの長期政権が誕生しそうです。これまでのところ、アベノミクスが好調で、株価が上がったり、円安で輸出企業の調子がよくなったりしているので、ひょっとすると、安倍総理は長期間にわたり政権を握るのかもしれません。

それは結構なのですが、まずは選挙制度をきちんとやって欲しいと思います。政府与党は、「0増5減」の公職選挙法改正を急いでいます。これが通れば、一票の格差が、憲法が合理的と判断した2倍未満に収まる可能性があります。しかし、法の下の平等を考えれば、2倍を切ることではなく1倍となることを目指すべきではないかという議論も起こっています。たとえば鳥取県民は東京都民の2倍以上の選挙権を持つことに現状なっていますが、地方の人や地方議員は、地方の人たちの方が中央の人たちに比べていろいろと困っているのでそのままでいいのではないかなどと言っており、話がややこしくなっているのです。私は、法の下の平等の解釈として、基本的には、何県民であろうとその一票が同じ価値を持つべきであると思います。現在の選挙区区割りは、現在の都道府県の存在を前提としているのですが、実は都道府県を無視して新しい選挙割をつくれば、一票の格差を1倍とすることは可能なのです。現状の都道府県の区割りを前提とした議論では、「21増21減」も叫ばれていますが、それでも一票の格差は1.6倍となる程度です。個人的には、新しい選挙区割りをつくって、1倍を目指すべきだと考えています。しかしそれには時間を要するので、とりあえず0増5減でもいいので、皆で合意したことを行い、それから夏の参院選を行えばいいのです。裁判所はもともと、1倍を目指すよう、都道府県の区割りを無視するように言っています。しかし国会はそれをずっと無視し、国会でやっていることに裁判所が口を出すのはけしからんというようなことまで言っているので、余計に話がややこしくなっているのです。それぞれの立場で、それぞれの立場にとって利益になることを言い合えば、揉めざるを得ません。一票の格差の問題は、そこにあります。そもそも、憲法14条が規定する法の下の平等では、選挙権も平等です。それにも関わらず、地方の人たちが多くの投票権、選挙権を持つようになっていますが、これが憲法違反と叫ばれてからもう2、30年が経っています。

また、この夏の参議院選から、インターネットを使った選挙運動が解禁となります。ウェブサイトやツイッター、フェイスブックなどを使った選挙戦が、展開されることとなるのです。これにお年寄りがどれほどついていけるのかはわかりませんが、若者たちは影響を受ける可能性があります。e-mailを出してもいいそうなので、今後どのように選挙状況が変わるのかわかりません。とりあえず、夏の参院選の様子を見てみましょう。

今日のまとめです。
昨年の12月の衆議院選挙については、高等裁判所が憲法違反であると行っています。7月に最高裁が判断をくだすこととなります。それを受けて、早いところ法の下の平等を国会が実現することが望ましいです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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