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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 英国における異文化(8) (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

英国における異文化(8)

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

13/06/14

今日はイギリスにおける異文化、その中でも「人々の気質」といった目に見えないものについてお話しようと思います。

まず、イギリスについて、みなさんどういうものを想像するでしょうか。アメリカの文化等であれば、テレビ等で目にする機会が多いため、そのイメージがあると思います。しかし、イギリスの場合、「これがイギリス」というはっきりとしたイメージを持たない人が多いのではないかという気がします。

イギリスと日本、両方の文化を見た目から判断すると、イギリスの方々の心持、心情というのは、日本人のそれとかなり似ていると私は思っています。例えばシェークスピアの劇等を見ていると、ものすごい勢いで血なまぐさい話が出てくるため、「イギリス人=過激な民族」という誤解もあると思うのです。或いは、アイルランドとの問題等があり、泥臭い感じがするという人もいると思うのです。もちろん、そういう面も客観的にはあると思いますが、市民レベルで実際に挨拶を交わしたり、会話をしてみたりすると、本当に日本人に近いという感じをする人が多いです。私は、オーストラリアやアメリカの方など、他の地域の方とも色々な交流をしてきましたが、この方々は「硬い事を言わずにフランクにいこうや。」という感じの人たちが多いです。例えば、初めて会ってもすぐに敬語を使うことを辞めてしまったり、何か家の中でモノを取ってくる際に、ポーンと私に投げてきたりするのです。そのようなことが、返ってフランクでいいと彼らは思っているわけです。その点イギリス人は随分違っていて、所謂王族、貴族の「社交の文化」というものが長く根付いていた地域ということもあり、人と人とのコミュニケーションの取り方や、話の持っていき方等が非常に丁寧で、柔らかい印象を受けます。
また、とにかく挨拶をよくします。信じられないかもしれませんが、私が旅行中、一人で村外れを歩いていて民家に差し掛かった時、庭で仕事をしているおばあちゃんが、こっち見て" Hello gentlemen how are you?"とか " Good morning."とか言ってくれるのです。もちろん、そのような人たちばかりではないのですが。日本でも、このように挨拶したら気持ち良いだろう思うわけです。そんなことから、イギリスはすごく居心地がいいなと感じます。また、挨拶するだけではなく、イギリス人はよく謝ります。街中ですれ違いざまにちょっと肩がぶつかりそうになった際や、或いは自動ドアのところで2人で同時に入ろうとした際、「ごめんなさい」とよく言います。"Sorry"とか"excuse me"、或いは"p ardon"と言うわけですが、何でこんなに言うのだろうと思うくらい、 ポンポン出てきます。よく、欧米人は中々謝らないと言うことがあります。正式な場面等ではそうなのかもしれませんが、日常生活レベルではイギリス人は兎に角よく謝ります。このような点も日本人と近いという気がします。レディファーストの文化もあるので、兎に角、女性優先でよく譲ります。最近では、男女関係なく、例えば前述の自動ドアの場面や、タクシーを順番に待っている場面で、兎に角「どうぞどうぞ。」という譲り合いのオンパレードです。

そして、私たち日本人と比べて「羨ましいな」と思う点は、「あくせくしないこと」ですね。時間の経ち方が、イギリスと日本とでは随分違う気がします。例えば、公園に言った際、みんながどのように過ごしているかというと、芝生の上に寝転がって喋っていたり、サッカーボールを蹴ったりというような形でまったり過ごす人が多いわけです。しかも、長時間いつまでも座っている人が多いです。観光地でもそういう光景をよく目にします。自分の住んでいる地域から離れていった観光地で時間を過ごす際、日本人であれば、恐らくツアーに乗るなどして、あちこちなるべく沢山の場所に行った方が、コストパフォーマンスが良いと思い、とにかく動き回ると思います。ところがイギリス人は、旅先でも地元にいるのと同じようにゆっくりしようとします。このようにあくせくしない点、これが羨ましいと思っています。
そして「足るを知る文化」と私は言いたいのですが、あまり欲張らないということも言えます。先ほどの「あくせくしない」というのは、あまり欲張らないということに繋がっていて、「これがあるからそこに手を伸ばさなくてはいけない」という焦りのようなものをあまり感じません。それぞれの人たちが非常にマイペース。「俺は俺、これで楽しいのだから文句あるか。」というところがあります。所謂「個人主義」というもので、「自分がこうだと思っているものを楽しんでいるのだから、ゆっくり楽しめばいい。周りの人がどう思っているか、どう言っているかあまり気にしない。」こういった点が日本では逆ですね。何か使命持ち、同じ使命を持っている人同士で競い合いをして、「あの人があれだけやるなら、自分もこれだけやる。」と言って、皆血道を上げてしまうところがあると思います。しかし本当は、自分が楽しいと思うことが一番大切なのです。多分イギリスの方々は、そのことをよく知っていらっしゃると思います。それもあり、表現は難しいですが、あまり「どぎついもの」を求めようという感じはありません。例えば、それが「部屋の明かり」にも言えて、夜は明かりが暗いのが当然だと言って、白熱電灯で暗く過ごすのが好きな人も多かったりするわけです。そのような人たちですから、見えるものに目を移すと、家の作り方やイギリスで言えばガーデニングのやり方など、今の「足るを知る」 や「あくせくしない」、よく挨拶するといった、イギリス人の気質が表れている部分が多いと思います。その辺りの話を次回しようと思います。

では今日のまとめです。イギリス人の気質は非常に柔らかく日本人に似ていると思われるということを覚えておいてください。イギリスに旅行に行くという方も沢山いらっしゃるでしょうから、どこかでそういうことを経験することがあると思います。イギリス人は挨拶をよくしますので、こちらも挨拶をしましょう。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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