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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > できるという感覚(自信を高めるためには) (社会心理、組織心理 /藤村まこと)

できるという感覚(自信を高めるためには)

藤村まこと 社会心理、組織心理

13/05/23

今回は「自信」、すなわち「できるという感覚」についてお話します。
心理学では、自信のことを「自己効力感」と呼び、研究が行われています。そして、自信をもっていることがらに対して、人は行動を起こしやすく、積極的に取り組むといわれています。そのため、行動や課題に対する自信を高めることは、やる気を高めることにつながります。

なかには、課題に対して自信を持てないため、できることもやらないという人もいるかもしれません。周りからみれば、できそうなのに、本人はできそうにないと臆病になってしまうような状況ですね。自信の面白いところは、ここにあります。自信とは、客観的、物理的にその人がどの程度できるかということではなく、自分自身がどう思うかという主観的な判断によって形成されます。したがって、本来は同じくらいの力があったとしても、自信が低い人もいれば、自信過剰な人もいます。みなさん自身はどうでしょうか。心理学的には、少し自信過剰気味な方が良いといわれています。その方が、生活においては、課題や行動に対して、一歩を踏み出しやすいからです。


それでは、自信が持てない場合、どうすれば自信を身に付けることができるのでしょうか。
バンデューラによれば、自信を高める方法は4つあります。一つは、自分で経験を積み重ねていくというものです。これを直接経験と呼びます。できないと思うことをやってみて、うまくいったり失敗したりを繰り返しながら、できるんだという感覚を育てていく方法です。二つ目は、他の人がやっているのを見ることで、自分にもできそうだと思うことです。グループやチームワークの話と関連しますが、勢いのある人やできる人が周りにいると、自分もできそうだと考え、全体的に雰囲気がよくなることがありますね。人は無意識のうちに、他人の行動をみながら学び、自信を高めているのかもしれません。そして三つ目は、言語的な説得です。周囲から大丈夫だよ、できるよ、と言われることで、自分は大丈夫、できる、と暗示をかけていきます。四つ目は、情動を安定させるという方法です。緊張していれば、できることもできなくなりますね。自分なりの方法で生理状態を変化させることも、自信を高めることになります。

以上4つのうち、自信を身につける上では直接経験が有効であり、失敗と成功から学ぶことが分かります。しかし、失敗はあまり経験したくないことで、ときには自信を失うこともありますね。では、失敗をどのように活かせばよいのでしょうか。経験から学ぶ上では、何を経験するかよりも、どのように経験するか、経験した後にどのように振り返るかが、重要です。つまり、失敗したあとに、自分自身には変えることは何もないと思えば、自己改善は生じにくいかもしれません。失敗をした後に、自分に何が足りなかったのだろうか、あるいは、道具が悪かったのではないか、環境が悪かったのではないかと考え、さまざまな原因を検討し、状況を改善するプロセスを積むことが、最終的に自信の向上につながると考えられます。

以前、大学生を対象として、成功経験と失敗経験をどの程度振り返っているのかを調査しました。その結果、多くの人が失敗経験をよく覚えていて、何度も振り返っていることがわかりました。一方で、成功経験を振り返ることは、あまりしていませんでした。しかし成功経験をよく振り返る人ほど、課題に対して高い自信を有する傾向がありました。日本人には謙虚なところがあることも原因かもしれませんが、失敗から学ぶだけでなく、成功経験を自分で振り返って自身を持つことも大事なのかもしれません。

分野: 心理 |スピーカー: 藤村まこと

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