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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 京セラの経営理念(六つの精進)(2) (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

京セラの経営理念(六つの精進)(2)

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

13/04/25


前回は、コーポレートガバナンス(企業統治)を含めビジネスや人生において、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が提唱した六つの精進が経営理念として大切だということで、六つの理念の内、①誰にも負けない努力をする、②謙虚にして驕らない、③反省ある毎日を送る、という最初の三つをご紹介しました。

「六つの精進」
① 誰にも負けない努力をする
② 謙虚にして驕らず
③ 反省のある毎日を送る
④ 生きることに感謝する
⑤ 善行、利他行を積む
⑥ 感性的な悩みをしない

今日は残りの三つ、④感謝をする、⑤利他業を積む、⑥感性的な悩みをしないということをお話しします。

④ 生きることに感謝する
まずは感謝をするということについてですが、実は感謝の仕方には二つあります。普通の感謝の仕方は、「相対感謝」で、何かをしてくれてありがとうというものです。これは、誰でも行っていることです。ところが稲盛さんが言っているのはそれも含めた絶対感謝です。「絶対感謝」とは、何かしてくれたからありがとうではなくて、生きている事自体等について、あらゆることに感謝することです。つまり、例えば、人間として生きている事自体への感謝です。色々な動物がおり、人間は動物から進化してきているわけですが、そういう意味で、人間は動物の頂点にいます。本当は権利が無いのに、他の動物を自由に扱っています。つまり人間である事自体を非常に感謝しないといけないのです。これは進化論的な考え方に依ります。それを全然考えずに、自分は他人から何もしてもらってないから、感謝しない、ないし感謝することはないという人は大勢いますが、それは、高度の智慧を持つ万物の霊長としての人間の生き方としては、正しくない考え方です。そこで、日々生きている事に感謝する事が正しい考え方、生き方であると気付く必要があります。これは、例えば、東日本大震災等を思い浮かべれば、すぐに分かることです。すなわち、水が飲めること、温かい食事ができること、家族が無事でいること、友達がいること、家があること、仕事があることなどなど、あらゆることに感謝していいのです。そういう絶対感謝の念を忘れないことです。感謝するとその分満足しますので、ストレスがなくなります。感謝を忘れ、欲求不満ばかりではストレスが溜まります。けれども感謝するとストレスが無くなり、何かをやろうという気持ちが出てきます。実は皆さん気付いていないかも知れませんが、「絶対感謝は、ストレス社会を(ストレスなく)生きるための生きた智慧なのです!!」

⑤ 善行、利他行を積む
次に、④善行や利他業ですが、善行は良い行いをすることです。利他業は、利他ですから他人を利する事を行う事です。これは、儒教や仏教的な考え方ですが、普通の日本人は、「因果律」を信じ、「善因善果・悪因悪果」ということを考えております。つまり、他人に良い事をすれば結局自分に良いことが回ってくると考えています。例えば、商業的には近江商人の「三方良し」というのがあります。これは、売り手良し、買い手良し、社会良しというように、商売をする時に自分だけが良い思いをしようと思うのではなく、相手も社会も良い思いをするようにと考えて商売を行うという意味です。これは現代的に言うと「win-winの関係」です。したがって自分だけ儲けようとすると儲かりません。相手の立場に立ってみれば分かりますが、あいつは自分ばかり儲けて自分に儲けさせてくれないと思えば、その関係は長くは続きません。ところが、儲けさせてもらったら、それは何らかの形でお返しをします。だから自分を主にするのではなく相手のために先に何か良い事をすれば、結果として自分が必要とされます。要するに自分に良い事をしてくれる人は絶対に関係を切りません。良い事をしてくれ続けるわけですから、あの人は維持しないといけない、維持するために結局は何かやらないといけないと自然にそう思うわけで、「お互いに支え合う」・「お互い様」・「和」の構図が出来るわけです。つまり、それは調和の世界なのですが、「調和というのは完成の世界です」。調和の世界には自分だけではなく相手もいますから、相手の事も気遣ってはじめて全体がまとまるのです。日本人が和を大切にするというのは、まさにそこで、おもてなしなども全部、利他なのです。例えば、ホテルなどですごく良くして頂くと、また泊まりたいなと思いますが、それと同じ事です。

⑥ 感性的な悩みをしない
最後に、⑥感性的な悩みをしないということは、要するに不必要な感情的な悩みをしないということです。失敗なども含めてビジネスや人生においては色々な悩みがありますが、これについて、反省等はするけれども、決して感情的に悩まないということです。言い換えれば、絶対積極に生きるということです。「絶対積極」とは、(ネガティブな感情を消し去り)常にポジティブに考え、かつ行動するということです。言い換えれば、もし悩み、怒り、妬み等のマイナスの感情が生じた時に、より理性的に考え(自己統制をしっかりして)それを一瞬で無くす(努力をする)ことです。悩み、怒り、悲しみ、妬みなどマイナスの感情がありますが、それは感情にハイジャックされて自己統制が効かない状態になっているのです。そこで、感性的に悩まず、覆水盆に返らずですから失敗は失敗として受けとめて、常にポジティブに(絶対積極で)生きていくということです。マイナスの感情を長引かせてはいけません。

今日のまとめは、ビジネスや人生において、普段からこれら六つの基本的な生活態度を守っていくと、ビジネスも人生も必ず上手くいくといことです。

〔参考〕京セラのホーム・ページ「六つの精進」
http://www.kyocera.co.jp/inamori/management/devoted.html

分野: 会計 |スピーカー: 岩崎勇

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