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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > セクターを越えた提携(2) (国際経営、国際物流/星野裕志)

セクターを越えた提携(2)

星野裕志 国際経営、国際物流

13/02/20

前回は、セクターを越えた提携の概要についてお話しましたが、今回はその中でも特に国連と企業との提携について考えます。

2000年に、国連のミレニアムサミットで「国連ミレニアム開発目標(MDGs)」が採択されました。これは、国連193のすべての加盟国が参加して、2015年までに世界の貧困を半減させること、初等教育を世界で浸透させることなど、八つの目標を掲げたものでした。

2015年まで残すところあと二年ですので、その実現はとても困難だと思います。国連の全加盟国や政府がこのような壮大な目標を掲げても、なかなか解決できません。世界の貧困問題をはじめとして、余りにも対象と目標が大きすぎるのかもしれません。そこで考えられるのが、前回にお話した企業と国連機関との連携になります。

MDGsの8つの目標のひとつに、「開発のためのグローバル・パートナーシップの構築」があります。国連機関と企業の提携を謳ったもので、この考え方にもとづいて国連ではグローバル・コンパクトが立ち上がりました。コンパクトとは、小さな、という意味ではなく、協定という意味です。企業が参加し、国連と連携をしながら様々な社会的な問題に立ち向かうことを目的としています。

前回もお話しましたが、年末にニューヨークの国連グローバル・コンパクトの本部でヒアリングをしてきました。目標年次は目前ですが、まだまだ枠組みや理念を共有している段階で、具体的な活動を行うまでは至っていませんでした。つまり、企業と国連機関が連携しながら実際に効果的なプロジェクトを行えているかというと、まだその前段階でした。2000年に掲げられたことがまだ具現化していない背景には、いくつか解消していくべき問題があります。

1つ目は、自らの意識改革と相互の考え方の理解を深めることです。それぞれの持つ価値観を越えて、相互に活用できる専門性や強みを抽出しながら、共通の目標にどのように向かうのかということです。もちろんそこには社会貢献だけではなく、それぞれの利益を求めることは当然です。

2つ目は、開発途上国などで求められる技術や製品を見極めながら、現地に適応した製品やサービスを適切に導入していくことになります。今まで開発途上国に、国際援助で供与された最先端の製品が、使われないままで放置されていた例も少なくありません。現地で使いきれるレベルにあった製品とサービスを、求められる形で届けるということは容易なことではありません。そこに現地で活動の実績のある国際機関の強みがあるといえます。

3つ目は、国連グローバル・コンパクトでも現在取り組まれているセクターを超えた連携の機会を今後どのように作るのかです。なかなかセクターを越えてコミュニケーションの場もない中で、どのように適切なパートナーを発見し、プロジェクトを推進していくかということになります。中立的な仲介者としての大学の役割も大きいと思います。両者どちらに与するわけではなく、中立性を保ったうえで、相互の専門性を見極めたアドバイスをすることができます。また、そのために必要な専門的な知識をもった研究者を、大学は抱えているのです。


産官学の多くの取組みの全般についても言えることですが、セクターを越えて連携をすることの有用性は、小さくても優れた成功のモデルが出ることで、新たな展開に繋がることを期待しています。

分野: 国際ロジスティクス |スピーカー: 星野裕志

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