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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「地域再生は女性の力に掛かる」 (経営学 /久原正治)

「地域再生は女性の力に掛かる」

久原正治 経営学

12/12/28

来年こそは女性が地域を変えないと地域の衰退は止まらないという話です。

まず、日本のこの伝統的な地域社会というのは男社会だったわけです。それで、戦後、九州は特に製造業を中心に地域を発展させてきました。その製造業は男の人を労働力として雇って女性は家庭でそれを支えるというモデルでやってきましたが、徐々に製造業が衰退していった。また、九州の所得が全国より遥かに大きなスピードで減少していまや一人あたり県民所得で、九州は東京の半分ぐらいになってしまっている。そういう背景があります。

そういう中で女性は主人の所得が足りないためにパートに出かけ、九州の女性の共働き率(女性のパート率)は5割以上で全国平均より高くなっています。それで、単なるパート等ではなく優れた女性の力をもっと有効に活用できないか、従来の製造業中心の男型のモデルを変える、それらが繋がっていってこれまでにない発想で地域の再生に女性のパワーを使っていくことが重要になってくるのではないかと考えているわけです。

「製造業、男性中心の雇用慣行」というのは、例えば年功序列や終身雇用というところにあります。そうすると多くの人が潰れそうな会社にしがみついて産業の新陳代謝ができず、そのままいけば産業、ひいては地域全体が衰退していくことになるのです。
 
 
 
そこで、女性というのは非常にフレキシビルで新しい考え方ができるので、彼女らが男性社会のモデルに新しく入ってくることによって従来型の製造業ではない新しい産業が育ってくるではなかろうかということが注目されています。今までのような制度では人の動きが鈍いので、それを改めて優秀な人をより取り込みやすいような制度にすることによって地域を活性化していこうということです。

質が高い労働力を伸びる分野に流すことが重要です。九州では、男性と女性の比率が男性90の女性100ぐらいで女性が圧倒的に多く、質的に見ても女性のポテンシャルは高いと言われています。九大の経済学部は3割が女性ですが成績上位者の多くは女性で、地元の有力企業に就職する人が多いようです。

あまり成績がよくない男らが東京のメーカー等に就職し、地元に量が多いだけでなく質的に明らかに優秀な女性が多くのこることになります。しかし残念ながらこの優秀な女性がうまく活用されていません。それは先ほど述べた、製造業分野で終身雇用を用いた男性中心の雇用慣行に問題があるというわけです。

男性は伝統的な職場では優遇されがちで、特に九州というのは女性のほうが優秀でも働く場所は未だに男性社会である傾向が強く、ここを変えないと地域の再生というのは恐らくありえないのではないかと思います。
 
 
 
共働きの多さを地域別にみてみると、石川や福井が一番多くて、次に九州が多いです。東京は夫の給料が高いので、共働きが少ない。都市部に行けば行くほど、専業主婦が多いということです。これは、夫の所得だけでなく通勤時間の問題というのもあります。田舎のほうは家から通えるところが多いのですが、東京だと特に旦那と奥さんの職場が別のところだと通勤でものすごいロスが出るということがあります。

そして地方が解決しなければならない問題に、共働きしたくてもできない、児童の保育所の問題というものがあります。九州は女性を活用しなければ地域の再生はできないので、女性が働いて家庭の生活もできるような環境をどうするかということです。

そこから子供のケア、或いは老人のケア、家事の労働、そういうものを請負っておく新しい産業も出てくるので、九州は特にこれからそこに力を入れるべきということになります。

折角優秀な人材が眠っているのに、これが活用されないなんてこんなに勿体ない話はないわけで、そこに早く気付いていち早くメスを入れていって変えていかなければいけない時期が来ています。来年は伝統的な男性社会で続く地域の衰退をストップさせて、新たな発想の女性力による地域の再生をやって頂きたいものです。

分野: 経営学 |スピーカー: 久原正治

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