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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中国④産業 (企業財務 M&A/村藤功)

中国④産業

村藤功 企業財務 M&A

12/12/14

中国は、少し前までは世界の工場と呼ばれていました。日本は、沿海州へ部品や原材料を持って行って組み立てて、日本へ持って帰って欧米へ輸出したり日本に輸入したりしていました。欧米も同様のことをしていて、内陸部へは決して行きませんでした。誰も物を買ってくれませんし、内陸部の人たちも結局は沿岸部へ押し寄せて、安い人件費で労力を提供してくれたからです。沿海州に工場があり、そこへ原材料を持って行って組み立てて先進国に売る、これが過去の姿です。

ところが次第に、そこで働いている人たちにお金が貯まってきて、物を買うようになりました。工場だったところが市場になったのです。中国の人がお客さんとなったわけですから、何が欲しいのか、いくらなら買うかといったことを尋ねたうえで、研究開発をし、買ってくれる物を作って売り出しました。そして文句を言われればサービスを提供する、いわゆるバリューチェーンの全体像を持ち込み始めたのです。これまでは、バリューチェーンの一部である組立だけをやっていたのに、最初の研究開発から製造、販売、サービス提供に至るまで、すべてを中国で行う状況に変わってきたわけです。工場から市場になるにしたがって、日本企業はバリューチェーンのより大きな部分を中国に持ち込むようになりました。

一方で中国の中では、海外の企業がいいように中国を使っているのではないかという疑いがありました。確かにそういうところはあって、欧米や日本は儲かるところを自分たちでやって、組立だけを中国でやらせたりしていました。しかし中国国内でも、研究開発やサービス提供こそが儲かるのではないかということに気付き、中国もこれらを行うようになってきました。その結果、安い人件費を求めて、組立そのものは東南アジアや内陸部へシフトして行っています。これまで先進国は、付加価値が高いものは自分たちでやるという作戦でいましたが、中国も台湾も韓国もそちらをやりたがるようになったのです。そうなると、世界中でどのように分担をするのかという点が問題となります。

中国には人口が十数億人もいるわけですから、いったんはじめると生産能力はあっという間に拡大しました。いまや世界の鉄の半分が、中国で作られています。自動車のマーケットも、少し前まではアメリカが一番でしたが、去年まで三年連続で中国がトップとなりました。十数年前まで北京を走る車はほとんどありませんでしたが、最近では、北京だけでなく上海や瀋陽でも交通渋滞がたくさん生じています。

中国は、ものを生産するための資源を、これまで欧米や日本が購入先としていなかった、アフリカや南アメリカに求めています。そういうところに多くの中国人が出て行き、いろいろな物を買い始めているのです。そうすると、原材料としての資源の値段がどんどん上がって大騒ぎとなります。

一方で、金融があまり発達していないため、中小企業などにはお金が回りません。今回、共産党のトップがかわったことで、民間企業へお金が回りやすくなるのではないかという期待もあるのです。

また、あちこちに鉄道や新幹線を作って、インフラの整備を行っている途上です。私は去年の六月に、上海から南京まで新幹線に乗りましたが、速度計が時速380キロくらいまで上がるのを見て驚きました。中国は大きいので、インフラだけでなく金融、経済、産業のどれをとっても全体のコントロールが大変です。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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