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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 第3話「英国における異文化(2)」 (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

第3話「英国における異文化(2)」

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

12/12/06

イギリスにおける異文化のお話について話してきましたが、今回は私の趣味でもある鉄道関係の話をしようと思っています。

イギリスは鉄道の発祥の地で、日本も最初に鉄道が導入したときはイギリスの技師を呼んで作りました。だから、当然イギリスの鉄道と言えばしっかりしているだろうと思いますし、イギリスと聞いただけで整然としていて、きっちりしたイメージがあるかもしれません。しかし今では、日本に比べるとおかしな点が沢山あります。

一番大きいのはよく遅れることです。まず定義が「郊外列車は20分以上を遅れとみなす」ということに驚き、ある統計によるとその定義で遅れる確率は7分の1(7回に1回20分以上遅れる)と言われています。私もしょっちゅう列車の遅れに出くわします。イギリスでは正確な時間に着くと思って予定を組むほうが危ないでしょうし、列車が遅れてもお客さんは騒がず整然と待ちます。

日本だったら、あまりにも遅れてしかも対応が不十分だとお客さんが騒ぎだすことがあります。そういうことがなく、しかも遅れたときの手当てで目が点になるようなことがあって、最終列車に乗り遅れた学生がどうしたらいいかと駅員に聞いたら 、100キロぐらい離れた町までタクシー代を出すと平気で言ったそうです。このようにある意味いい加減で、アバウトな所が意外な点です。



更にイギリスの列車は、突然運休したりします。日本だと発着番線は普通予め決まっていますが、イギリスでは発車 15分ぐらい前になってようやく電光掲示板に発着番線が知らされます。そうすると待っていたお客さんが民族大移動みたいに「どどど」と発車場所へ行きます。

ところがこれがまた面白くて、15分前になっても10分前になっても出ず、ようやく5分前に"Delayed"、「遅れ」という表示が出てお客さんが困ったという顔をすることがあります。そして発車時刻になってもまだ表示が出ず、発車時刻を過ぎて今度は"canceled "、「運休」と出てきてお客さんがずっこけるわけです。理由は表示のところに"Due to personnel shortage"、「人員不足で運転士不在」という訳です。イギリスの列車事情にはこういうことが起きて、しかもお客さんが騒がないという遭遇したくない状況が見受けられますが、客観的に見ると楽しく思えるでしょう。



困った所以外にも、こんなことが許されるのだという日本と違うことが沢山あります。まず運賃に特急、急行、普通の違いがなく全て同じです。ということは列車種別の特急や急行というのもなく、日本のひかりやこだまのような愛称もありません。何時発どこ行きということが書いてあるだけです。そして自由席車両、指定席車両という区別もなくて、お客さんが指定を殺到して取ってしまうと全ての座席がみんな売り切れてしまい、座る座席がなくなってしまうということもあります。

それから全体的に切符は高いですが、往復を買うとどの列車も同じ値段で大幅な割引になります。飛行機などの対抗措置上でしょう。例えば片道の切符が100ポンドだったら、帰りの切符はラッシュ時を除いて、その日に往復すれば105ポンドという具合です。



そんなような形で日本の常識が全く通じない所があるので、いろんな予備知識を仕入れていった上で賢く立ち回らないと、向こうのやり方に振り回されてしまうでしょう。予定を示して、これで一番安いきっぷをくれというやり方が一番賢いです。窓口でそういう風に頼んでみてください。

他に鉄道会社の有り方としては、日本と異なり 沢山の会社に分かれて買収されたりして大変ですが、一番大きな違いは、線路を保守している会社と、列車を走らせている会社は別だということです。分割民営化したのは日本と同じです。同じ線路の上に別々の会社の違う列車が走っているなどということがあります。これも知らないと混乱するところです。

このように、日本の鉄道はイギリスに端を発していますが、全然違うということです。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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