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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 生活費は1人ひとつき10万円 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

生活費は1人ひとつき10万円

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

12/12/24

今日は、日本人の平均的な家庭の生活水準についてお話しましょう。主に使うのは、家計調査と呼ばれるもので、全国の約9千世帯の家計簿を集計した結果です。金額は、1カ月あたりの金額です。
まずは、全体の平均です。1世帯あたりの人数が2.5人、消費支出が25万円ですから、1人あたりの支出額は毎月10万円というのが日本人の平均だという事になります。もちろん、1人暮らしは生活費が割高ですし、世帯主の年齢によっても支出額が異なりますから、この数字を単純に皆さんの御家庭と比べるわけには行きません。
単身者は16万円、60歳以上で無職の単身者でも14万円と、単身者は高くなっています。4人家族では31万円ですから、一人当たりは8万円となっています。こうした数字と皆さんの御家庭を比べて、いかがでしょうか。
収入の話に移りましょう。しばらくは、単身世帯を除いた統計です。勤労者世帯の平均的な収入は、51万円です。この中から税金などを9万円支払い、31万円消費して、残った11万円を貯金する、というのが平均的な勤労者世帯の姿です。これも、当然ですが世帯主の年齢により大きな差があります。若い頃は貯金をする余裕がありませんが、引退する前には頑張って貯蓄をするからです。なお、毎月11万円貯金すると聞くと、自分はそんなに貯金していないと思う方も多いでしょうが、住宅ローンの返済や積立型保険の払い込みなども含めた数字ですから、実感よりは大きな数字になるという事なのでしょう。
では、無職の高齢者夫婦はどうでしょうか。収入が22万円、税金などが3万円、消費が24万円で、差し引き4万円の不足です 。収入のほとんどは、年金などの社会保障給付です。4万円の不足分は、貯金を取り崩して消費している分です。老後の生活について、何となくイメージを持っていただけたでしょうか。
高齢者というと、弱者というイメージが強いのですが、消費額は1人あたり12万円ですから、最初に御話しした全世帯平均の1人あたり10万円よりも多く使っています。老夫婦の消費生活は、日本人の平均よりもリッチなのです。
さて、住宅ローンを抱える家計と抱えていない家計は、どう違うのでしょうか。収入は、抱えている家計が59万円、抱えていない家計が47万円と、12万円ほど異なります。ある程度所得が高くないと住宅ローンは借りられない、という事なのでしょう。一方で、住宅ローンの返済負担は月に10万円ほどありますので、消費額はどちらも31万円となっています。
こうした話は、全体の平均の数字ですから、当然、平均よりも高い世帯も低い世帯もあります。現役世代であれば、夫婦ともに正社員の場合と夫婦ともに非正規社員の場合では、状況が大きく異なるでしょうし、高齢者の場合では貯金が多いか少ないかで老後の生活レベルは大きく異なるでしょう。
では、勤労者世帯について、収入の多い世帯と少ない世帯を比較してみましょう。ここでは再び単身世帯も含んだ統計になります。全体の中から、収入の多い20%と少ない20%のグループを作り、その平均を比べてみるのです。収入は、78万円と23万円ですから、約3倍です。それほど大きな差ではありませんね。一方で世帯人数は3.5人と1.8人ですから収入が多いグループが約2倍となっています。1人あたりでは1.5倍にしかなっていません。勤労者世帯の収入を見る限り、日本はまだまだ平等な国だという感じがします。もっとも、働けないために生活保護を受けている家庭などは、この統計に含まれていないため、本当に平等だと言いきってしまうのは危険でしょう。

収入という事ですと、家計簿を集計した家計調査とは別に、企業に賃金のアンケートをとった集計結果も発表されています。こちらは、当然ですが世帯単位ではなく、従業員一人当たりの支払い賃金額の統計です。
これによると、正社員は月に170時間働いて40万円を受け取り、パート等の非正規社員は月に90時間働いて10万円受け取るのが平均です。大雑把に言えば、正社員は非正規社員の2倍働いて4倍貰っている、という事になります。
さて、世帯主の御主人が正社員で40万円稼ぎ、奥さんがパートで10万円稼ぐとすると、世帯の収入は50万円になるはずです。先ほど申し上げたように、家計調査では勤労者世帯の平均収入は51万円ですから、大体合っていますね。
最後に、話は変わりますが、消費にしめる食費の割合は、大体4分の1程度で、年齢的には若い人の方が若干低いようです。この比率は、エンゲル係数と言って、豊かな家計ほど低くなると言われていますが、皆さんの御家庭はいかがでしょうか。
今日のキーワードは「生活費は1人ひとつき10万円」です。

分野: 経済予測 |スピーカー: 塚崎公義

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