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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 第2回 垂直統合型と水平分業型ビジネスモデル (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

第2回 垂直統合型と水平分業型ビジネスモデル

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

12/10/23


前回は、個人のグローバル化からアウトソーシングについてお話ししましたが、今回は垂直統合型と水平分業型ビジネスモデルについてお話しします。

多くの企業が原材料の調達,製品の輸出入,海外現地生産,海外製品開発等々,様々なかたちで国際展開を図っています。1台の車を作るにも、多くの国が関係しています。そして海外展開のかたちも,海外企業との戦略提携やライセンス契約,海外企業買収,さらには100%出資の海外子会社まで色々です。

要するに,グローバル経営とは「世界的視野で世界中の市場と顧客を相手にして,世界中のヒト,モノ,カネ,情報,ノウハウといった経営資源を活用して,競争優位を獲得する戦略を実行している経営」のことです。現在は世界の距離的・時間的・空間的バリアー(障壁)は限りなく縮小し,同時に競争の舞台が平坦に均質化しました。すなわち、現在のフラットな世界のプラットホームで、世界中の個人が距離に関係なく世界のどこからでも同じデジタル・コンテンツの共同作業が可能になりました。

その中で、多国籍企業はビジネスの主役です。企業の活動はグローバルにフラット化し,世界中のヒト・モノ・カネ・情報を活用してそれをネットワーク化していきます。
多くの多国籍企業では,24時間いつでも全世界のサプライチェーンで重要な役割を果たしている人々とバーチャルな会議を開催できます。現代のビジネスは,365日,無休,24時間体制が時差を利用して可能となっています。

世界のグローバル企業は、世界市場を単一市場と捉え,世界規模のオペレーションを標準化し,且つ世界中のオペレーションを統合するマネジメントを展開しています。
メーカーの場合のビジネス・プロセス(工程)は製品コンセプト創造→製品開発→設計→調達→半製品→組立→ソフトウエア→マーケティング→販売→物流→サービスと進みます。これらの工程を今、企業が従来のように自社だけで、しかも自国内でやろうとするとコストが高くなり、国際的な競争優位(価格競争力)が保てなくなります。

現在、世界には上記のようなそれぞれの生産工程を担当できる国や地域が存在します。
それぞれの工程を担当するにふさわしい国や地域に参加してもらい、それをネットワークで結び、同時並行的に進める水平分業型のモノづくりが主流になってきました。
アジアではいろいろな工業発展段階の違う国が存在します。たとえば、Appleはipod,iphone, iPad など次々にヒット商品を連発し、その分野では事実上の業界標準となり、世界最強の地位を確立しています。Appleのビジネスモデルは、apple自身が商品全体のコンセプト創造と開発、マーケティングと販売という最も付加価値の高い部分を担当し、部品、半製品、資本財は多くの日本企業、韓国企業などに任せ、組立生産は台湾にEMS(電子機器専門の大量生産専門企業)に任せ、台湾企業は中国に進出して生産機能を分担する、物流は物流専門企業に任せるという水平分業型ビジネスモデルを採用しています。

一方、日本企業はすべて自社および自社グループ内で賄う「垂直統合型」ビジネスモデルを長年採用してきました。典型的な例は薄型液晶テレビやプラズマテレビ分野の家電三社(ソニー、パナソニック、シャープ)などで、ここ数年巨額の赤字決算に追い込まれています。
その原因の一つが、何でも自前でというビジネスモデルに固執しすぎたということです。

こうしたビジネスモデルが可能になった背景には製品のデジタル化に伴うモジュール化がありますが、これについては今後触れていきたいと思います。

今日のキーワードは、垂直統合型モデル、水平分業型モデルです。

分野: アジアビジネス 国際経営 経営戦略 |スピーカー: 永池克明

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