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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > マズローの欲求5段階説プラスワン (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

マズローの欲求5段階説プラスワン

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

12/09/07

前回は企業理念における幸福についてお話ししました。今回はその続きで、東洋的な幸福感や西洋的な幸福感についてお話しします。

東洋的な幸福感には、内面的な自足心があります。これについて有名なものとして、京都の竜安寺の石庭のところに「吾唯足知」という考え方が示されています。これは、幸福を外的に求めるのではなく、内的に絶対的な幸福を求めるものであり、東洋的幸福感の代表です。これに対して西洋的な幸福感について考えると、マズローの欲求五段階説が有名です。これは、欲求に一番基礎的なものから高いものまで五段階があるというもので、これらが満たされたときに幸福を感じると考えられています。今日は、この考え方にもう一段階を加えた、より高次元の欲求六段階説を考えてみます。

マズローの欲求五段階説の第1は、生理的欲求すなわち生命維持のための食事・睡眠等の本能的な欲求のことです。これが満たされた段階で、最低限の幸福を感じます。この説に従えば、旨い物を食べたいというレベルの欲求と満足は、基本的であるが、低次元の幸福です。第2は安全の欲求で、例えば、身の安全、経済的安定性、良い健康状態、心の平穏などを求めます。第3は社会的欲求があります。人間は一人で生きていくことはできませんので、家族や職場、地域、国などの一員であること、すなわち社会に帰属していることを求めるわけです。第4に、承認(自我)の欲求があります。これは、周囲から価値ある存在として認められ、尊敬・賞賛されたいという欲求です。第5に、自己実現の欲求があります。一生懸命努力して、自分の欲求が実現していくと確かに幸福を感じます。この悪い例としては、独裁者など、そうした自己実現のひとつとして見ることもできるでしょう。自己実現には、社会のためという制約は基本的に付きません。自分のやりたいことを一生懸命やるだけで、社会の役に立っていることも、そうでないこともあります。このような考え方は、西洋的な議論の代表的なものです。一方で、東洋的な感覚で見ると、大乗仏教的な考え方に影響を受けた社会貢献というものが一般に意識されています。これが六段階目の自己超越です。五段階目までは、基本的に自己中心的な考え方ですが、六段階目では自己の枠を超えて超越していきます。自己拡大ともいえますが、自分を他人と一緒にするのです。要するに、全世界の人を自分と同じと考えるわけです。以前に、大愛・仁愛についてお話ししましたが、それと同様な考え方で、地球環境・自然をも自分と同じ目線で見ます。自分以外のものを自分と同じと考えながら、自己実現を同時に行う。こうなると、自分がやりたいことと社会の欲求が一致するので、社会の役にも立つこととなります。なお、マズローも晩年には欲求六段階説を唱えだしています。このように、東洋的な幸福感は、自己超越(西郷隆盛や稲盛和夫等がいう無私)と結びつき、それが高い次元で社会貢献と繋がっているといえます。

今日のキーワードは、「マズローの欲求五段階説プラスワン」です。

分野: 会計 |スピーカー: 岩崎勇

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