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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > マーケティング手法の変化1 (マーケティング/高橋 幸夫)

マーケティング手法の変化1

高橋 幸夫 マーケティング

12/09/13

今回から二回にわたって、消費者の購買活動の変化と、それに伴って企業など、売る側に求められる変革の観点から、マーケティング手法の変化を見ていきます。その際にキーワードとなるのが、インバウンドマーケティングです。

インバウンドマーケティングは、最近になって目にする機会が非常に増えている用語です。その定義や手法がさまざまに論じられています。以前に、このコーナーで、マーケティングという用語自体にもさまざまな定義があるということを述べましたが、その主たるところは、顧客から自社や自社製品、サービスをどうやってみつけてもらうか、顧客を自社へどうやって引きつけるか、という点になると考えています。昨今、インバウンドマーケティングが注目されるようになった背景には、消費者や企業に対するこれまでのマーケティング手法が効かなくなったと言われていることがあります。これは、当然のことながら、消費者や企業の購買活動に変化が生じたためです。

ここで改めて、購買活動の変遷をたどってみましょう。高度経済成長期に代表される大量生産、大量消費の時代には、売る側の立場が非常に強かった。極端に表現すれば、次に必要な物はこれですよ、こちらで用意しましたので皆さんどうぞ買ってくださいといったことを発信すれば、消費者に対してであろうと、買い手の企業に対してであろうと、売ることができたのです。買う側には情報がなく、選択の余地もなかった時代とも言えるでしょう。しかしその後、売る側にも情報発信手段やコミュニケーション媒体が増えていきます。テレビやラジオ、新聞、そしてインターネット。インターネットは、当初、売る側にとっては、情報発信のための有益な媒体でした。テレビCMとは異なり、そこへ行けばいつでも情報があるという点において看板やカタログの代替としてはじまったインターネットは、そのインタラクティブ性を活かした情報発信を試みてきました。一方で、必要な情報にたどり着くための道具である検索エンジンは、その性能を非常に高めることで、ネットの普及や成長に大きな貢献を果たしました。これによって、消費者あるいは企業の購買活動のパラダイムシフトが引き起こされました。すなわち、以前は限られた人たちだけが持っていた情報が、検索によって容易に入手、活用されるようになっているのです。さらには、ソーシャルネットワークサービスの普及によって、これまで情報を受けとるだけだった側が発言権を持つにいたりました。重要なことは、従来は知人と行っていた情報交換を、見知らぬ人とも行えるようになったという点です。商品やサービスを購入、使用した感想を、ネットに投稿して知らせ合うという、新しいプロセスが生まれているのです。

グーグルがZMOT(Zero Moment Of Truth)を提唱していますが、これがまさに、消費者の購買活動の変化の代表です。これはもともと、消費者が店頭で商品と向き合ったその瞬間には既に購買意思決定を行うという、大手家庭用品メーカーのP&Gが提唱したFMOT(First Moment of Truth)から発展した考え方です。ZMOTは、この考え方をさらにすすめて、消費者の購買意思決定は、店頭に行く前に、ネット上で既に行われているのではないかという考え方なのです。

2010年に経済産業省によって発表された消費者の購買度調査によると、もっとも信頼できる情報源は企業の「オフィシャルウェブサイト」となっています。また、20代から40代では、消費サービスに関する評判や情報サイトを、信頼できる情報源とみなしています。つまり、価格比較サイトや検索結果といったインターネット情報の方がより信頼されており、それらの後に、パンフレットやカタログ、営業情報が来るのです。そういう点では、消費者が情報をしっかり把握して、その確かさを見極める目をもたなければなりませんね。

今日のキーワードは、「インバウンドマーケティング」です。

分野: マーケティング |スピーカー: 高橋 幸夫

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