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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 国際経営(1) (国際経営、国際物流/星野裕志)

国際経営(1)

星野裕志 国際経営、国際物流

12/05/09


九州大学ビジネススクールで国際経営と国際ロジスティクスを担当している星野裕志です。これからよろしくお願いいたします。

国際経営という科目は、多国籍企業論の分野です。多国籍企業論というのは、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、なぜ国内だけで事業を行っていた企業が、海外との間に輸出入という取引を始め、更に海外で生産活動をしたり、あるいは販売活動をしたりするのか、まさに企業が多国籍に事業活動を展開することについての戦略、経営の環境、促進要因を分析する分野です。

例えば海外に輸出をする事になると、為替の要因、カントリーリスクがありますが、国内だけで事業を行っていると、そういうリスクは非常に低いわけです。では何故国内に留まらずにあえて海外に向かうのかというと、製造業であれば同業他社との競争がありますし、日本の市場がいつまでも大きいままではないからです。例えば少子高齢化で市場自体が縮小するかもしれないし、今まで非常に売れていた商品が、ほぼ顧客の間で浸透して、あるいは飽きられて、それ以上伸びないかもしれないとすれば、新しい市場を探す必要があります。そうすると海外に輸出という事が選択肢として考えられます。同じ様な競争をしているとコスト競争など色々な競争に巻き込まれます。例えば先駆的な商品を開発しても、それが模倣され、それ以上売れなくなる事があると、他にマーケットを求めて海外に行くことになります。

具体的に海外で事業を行う場合、最初は商品やサービスを輸出するところから、あるいは生産の為の原材料や商品を海外から輸入する事から始まりますが、次のステップとしては海外で販売あるいは生産を自ら行う事になるでしょう。何故なら、日本から輸出するには輸送コストや時間がかかる場合もありますし、あるいはその国が輸入に対して制限や高い関税をかけている場合は、事実上輸出が出来ません。そうするとその国で生産や販売活動をすることになります。更には進出する先でも競争があるわけですから、進出先での競争を有利に進めるためには、直接投資をして現地法人を作り自ら事業を展開するという次のステップに入ります。

中国や欧米地域では、拠点をどこに置くかは非常に大きな戦略です。例えば中国であれば、政治の中心であれば北京、商業の中心であれば上海に置くという選択が考えられますが、日本の企業であれば進出し易い場所として、大連が選ばれる場合が多いのです。何故かというと、日本語を喋れる人の非常に数が多く、従業員の雇用を考えると進出し易い場所だからです。それも戦略です。

逆に海外からの事業所を誘致する動きもあります。その点福岡は非常に魅力的な場所かもしれません。アジアの企業にとって、福岡は地理的な環境から非常に進出し易い、あるいは欧米の企業も福岡に拠点を置く事によって、日本だけではなくアジアの一部もカバー出来ると考えます。どこを選ぶかというのが戦略になってきます。

実際何の為に進出するのか、進出の目的は生産や販売などの機能以外にも色々あります。生産と販売に加えてサービスを提供する、あるいは研究開発を行うこともあります。現地の市場で最も受け入れられ易い商品を開発するには、日本で開発して現地生産するのではなく、現地で開発から行うのが有利な場合もあります。自動車のメーカーであれば、車を販売した後の修理やメンテナンスも必要になります。それならサービスという事業も海外で展開しないといけません。あるいは車を買う人はローンを組みます。そうすると金融の子会社も必要です。そうこうするうちに事業活動は、ますます海外に展開していきます。それを称して、多くの国で事業を行う多国籍企業と呼びます。

今日の話のキーワード企業の国際化、それから次のステップとしての多国籍企業化になります。

分野: 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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