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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ファイナンス国際金融(貸借対照表と損益計算書) (企業財務管理、国際金融/平松拓)

ファイナンス国際金融(貸借対照表と損益計算書)

平松拓 企業財務管理、国際金融

12/05/21


■賃借対照表と損益計算書
前回は投資家や債権者などへの企業情報開示のための資料として財務諸表があり、信頼を勝ち得る為の資料であり重要だという話をしましたが、今回はそのうちの貸借対照表とか損益計算書の話をします。


■企業の事業活動とは
その為にまず企業の営業活動のサイクルを考えてみたいのですが、製造業を例にとると、企業は原材料を買ってきて、それを機械や人の手で製品に作りあげて販売するというサイクルを繰り返します。その間に手元にあったお金は原材料に姿を変えて、原材料在庫となり、それが加工されている間は仕掛品になり、更に完成して製品在庫になります。そしてそれが販売されるとお金になるわけですが、現金取引ではなくて信用販売の場合には売掛金、つまり「貸し」という形になって、それが回収できて初めてお金が手元に戻ってきます。


■事業活動と賃貸対照表
つまり企業が持っていたお金が原材料在庫、仕掛品在庫、製品在庫、売掛金と姿を変えて、通常は利益を含んでより大きなお金に戻ってくる、という営業活動のサイクルになっているわけです。

そこで、この営業活動のサイクルと貸借対照表の関係を考えると、普通は原材料購入の担当者は売掛金がお金に変わる、つまり前の営業サイクルが完結するまで次の仕事を休んでいるわけではありません。ある程度の頻度で原材料補充の為に購入して、それを製造工程を止めないように送り込むことが必要で、企業の営業活動は連続的、継続的に循環が続いています。つまりどの瞬間をとっても企業はいくらかの原材料、仕掛品、完成品の在庫や売掛金を抱えていることになりますが、この状態を決算のタイミングでスナップショットの如く捉えたのが、貸借対照表です。

貸借対照表は名前のように左右対称表示になっていますが、左側には企業が保有している資産、財産(現金、預金、原材料、仕掛品、製品在庫、売掛金、固定資産)が記載されます。これに対して右側には左側の資産を購入する為にどのような形で資金を調達したか(払込資本金、借入、買掛金、過去の利益や損失の蓄積)が示されています。


■損益計算書と事業活動
もう一つの損益計算書の方は、一定期間の売上と利益の関係を示す書類です。その場合の一定期間は、企業の決算の頻度に応じて、1年間だったり、四半期だったりしますが、場合によっては内部的に月次のものが作られたりします。年度決算を前提にして考えると、前期すなわち昨年度1年間に販売が行われ、企業の手元から離れていった商品について、その売上とその販売に要した諸費用、原材料の購入に始まって製造や輸送、補完、その他諸々の費用が計上されています。

販売によって得られた金額、即ち売上からこれらの諸費用を差し引いたものが利益となるわけですが、ポイントはこの期間に販売された商品にかかった費用であるということです。つまり、前年度に仕入れた原材料でも前年度に販売された商品に使われずに倉庫に残っているものは、前年度の費用には含まれません。

費用には、原材料や生産の為の労賃のような原価があります。それから販売の為の宣伝や人事・経理などの管理部門の人件費のような販売費や一般管理費、また借入金に対する利息のような営業外費用、更にはリストラ費用のような1回のみ発生する特別損失など、様々な種類があり、また、税金もあります。これらを段階的に売上から差し引いていって得られるのが売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益などの各段階の利益と呼ばれるものです。

まさにこの利益を出す為の物が損益計算書だと思って頂ければ良いと思います。


■財務分析の主要ツール
この貸借対照表と損益計算書、この2つを見る事で企業の財務内容をかなり知る事が出来ます。これは現状の分析のみならず見通しにも使えるわけです。話を聞きながら、自分の仕事に時点では直接関係無いと思っている方も多いかもしれませんが、例えば就職活動している学生さんや、これから株式や社債の形で自分の資産を運用していこうと思っている人は、損益計算書や貸借対照表は対象企業知る上で、大きな情報源となります。こうしたこときっかけに、少しでも興味を持ち、簡単な入門書を携えて企業のホームページでその財務諸表を見てみるといいと思います。

これからの季節は決算広告と称して、新聞にも多数の企業の貸借対照表、損益計算書が載ります。それらを見ながら、ここでの話を思い出して眺めてみてください。

今日のキーワードは「貸借対照表」と「損益計算書」です。

分野: ファイナンシャルマネジメント 国際経営 |スピーカー: 平松拓

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