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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「ビジネススクール」の紹介(2) (技術経営、科学技術政策/永田晃也)

「ビジネススクール」の紹介(2)

永田晃也 技術経営、科学技術政策

12/04/18

 前回は、私が在職しているビジネススクールについて、またそこで提供されているMBAプログラムについてお話しました。
 ビジネススクールは、ビジネス・プロフェッショナルを育成する大学院の教育組織です。学問の専門家ではなく、経営実務の専門家を育成することを目的としているので、その教育方法などには伝統的な大学院とは異なった特徴があります。今回は、その実践的な教育方法と呼ばれる特徴についてお話したいと思います。

【教育方法】
 経営実務の専門家を育成するためには、ビジネスの現場で実際に役立つ知識や能力を学生に習得してもらわなければなりません。そのため、多くの科目では、一方的な講義形式で教員が話をするだけでなく、経営課題に関する具体的な事例を対象に、教員と学生あるいは学生相互のディスカッションを通じて分析と理解を深める授業形式が採られています。 そのような双方向的な授業形式をとる代表的な方法は、「ケースメソッド」と呼ばれるものです。この方法では、経営課題について考えるための実際の事例、あるいは架空の事例が書かれた文書を学生があらかじめ熟読した上で授業に参加し、ディスカッションを通じて経営判断の仕方などを学習していきます。

【実務家教員】
 実践的なビジネス教育を担う教員のプロフィールにも特徴があります。主に学術研究の経歴を持つ教員に加え、ビジネススクールでは一定年数以上の実務経験を持つ「実務家教員」が教鞭をとっています。私自身は実務家教員ではありませんが、九州大学ビジネススクール(QBS)には、多くの実務家教員が参画しています。 しかし、ビジネススクールの教員は、ただ実務経験に基づく教育だけをしているわけではありません。世代を超えて経験的な知識を伝達するには、それを学問的に体系化し、理論的に根拠づけなければなりません。その意味での研究と不可分な実務教育を行う点に、ビジネススクールが大学院組織であることの意味があると言えるでしょう。また、経験的な知識というものは、実務の現場を離れれば急速に陳腐化します。言い換えれば、先端的な知識を提供できるようにするために、ビジネススクールの教員は常に実務の現場との接点を持っていなければなりません。その接点が、大学のもうひとつの機能である社会連携です。

【カリキュラム】
 次に、ビジネススクールのカリキュラムを構成する授業科目について、簡単に紹介しておきたいと思います。
 ビジネススクールが提供する授業科目は、企業経営に関する様々な機能をカバーしています。例えば、商品・サービスの企画、開発、ブランディング、市場調査、価格設定、広告・宣伝、販売促進、流通に至るまでの幅広い機能を扱うマーケティングに関する科目があります。また、企業の財務や、会計に関する科目があります。こうした機能を効果的に遂行する組織の編成原理などを学習するために、組織マネジメントという科目があります。さらに、企業の社会的な責任を理解し、公正な経営判断の基準に対する認識を獲得するために、企業倫理に関する科目があります。
 これらの科目は、MBAプログラムの基本的な授業科目として、多くのビジネススクールで提供されており、QBSでは必修科目として位置づけられています。この他、長期的な経営目標と、それを達成するための構想を策定し、他社に対する競争優位を構築するための戦略に関する科目、人材の採用、育成、動機付けなどについて考える人的資源管理といった科目が、MBAプログラムに含まれる標準的な科目です。
 QBSでは、こうした標準的な授業科目に加えて、2系統の特徴的な科目群を提供しています。
 ひとつは、「技術経営(Management of Technology: MOT)」というカテゴリーに含まれる科目です。技術経営とは、技術の創出、収益化を目的とした戦略の策定、実行を包摂する概念です。日本企業は優れた技術を保有していても、それを収益に結びつけることができていないという問題がつとに指摘されており、この問題に挑戦する領域として技術経営は注目されるようになりました。例えば、私が担当しているイノベーション・マネジメントや知識マネジメントという科目は、技術経営の科目群に含まれるものです。
 もうひとつは、「アジア・ビジネス」というカテゴリーに含まれる科目です。九州大学が、その地理的な特性を活かして、アジア諸国の大学との連携を指向していることを背景に、QBSは中国をはじめアジア諸国の有力なビジネススクールとの提携を進めており、そのカリキュラムには、アジアでのビジネス展開に関する科目を充実させています。

【QBSについて】
 この放送には、QBSに在職している多くの専任教員が出演いたしますので、ここでご紹介した科目については、今後、担当の方達が具体的なトピックを取り上げて話されるかと思います。
 ビジネススクールやQBSについて、より詳しくは、是非QBSのホームページをご覧ください。また、QBSは平日の講義をJR博多駅の博多シティ10階にあるサテライト教室で行っています。サテライト教室の方でも、ビジネススクールに関する情報が得られますので、機会がありましたらお立ち寄りください。

分野: QBS |スピーカー: 永田晃也

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