QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「ビジネススクール」の紹介(1) (技術経営、科学技術政策/永田晃也)

「ビジネススクール」の紹介(1)

永田晃也 技術経営、科学技術政策

12/04/17

今日は、私が「スタモニ・ビジネススクール」でお話する最初の回ですので、簡単な自己紹介をさせて頂きます。その上で、今回と次回に亘って、そもそも「ビジネススクール」とは、どのような教育組織なのかについてお話してみたいと思います。

【自己紹介】
 私は現在、九州大学ビジネススクールで教授の職をつとめており、「イノベーション・マネジメント」、「知識マネジメント」といった講義科目を担当しています。また、昨年の4月から、ビジネススクールの責任者に当たる専攻長という任に就いています。 大学院での専門は労働経済学という分野で、就業構造の分析などを研究テーマにしていたのですが、その後、民間のシンクタンクや、科学技術政策研究所という国の研究機関で研究職をつとめるうちに、就業構造に影響を及ぼす技術革新の方に関心が移っていきました。また、分析の視点や方法が、経済学的な領域から、経営学の組織論や戦略論の領域に変わっていきました。 1998年に、石川県にある北陸先端科学技術大学院大学という国立の独立大学院に「知識科学」という新しい学問領域を追求する研究科が発足したとき、国の研究機関から移動し、そこでイノベーションや知識のマネジメントに関する教育・研究に従事しました。九州大学に移ってきたのは、ビジネススクールが発足した翌年の2004年です。

【ビジネススクールとは】
 私が専門にしてきた領域のお話は、いずれ詳しくさせて頂くとして、今回は、まず私が在職しているビジネススクールについて紹介させて頂きます。 ビジネススクールという名称から、あるいは職業的なエクステンション・カレッジや専門学校のような教育組織を思い起こされる方もあるかも知れませんが、これは大学院教育の組織です。
 ただ、大学院というと、伝統的に学者や研究者といった学問の専門家を育てる組織というイメージが強いでしょうが、ビジネススクールは経営の専門家、つまりビジネスリーダーを育成することを目的としています。
 日本では、「専門職大学院設置基準」という文科省令が2003年に公布され、これに基づいて様々な専門職の育成を目的とする大学院が設置されるようになりました。その中で「経営系専門職大学院」という教育組織が、一般にビジネススクールと呼ばれています。もっともビジネススクールの設置は、この文科省令以前から行われていたので、専門職大学院設置基準の適用を受けていないビジネススクールもあります。
 九州大学のビジネススクールは、経営系専門職大学院として、2003年4月に設置されました。正式名称を、「九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻」といいますが、「九州大学ビジネススクール」という通称から、私たちはしばしばQBSと略称しています。

【MBAプログラム】
 QBSは、2年間の修士課程プログラムで、修了生に「経営修士」という学位を授与しています。この学位は、英語ではMaster of Business Administration、MBAと呼ばれるものです。
 MBAという名称を持つ教育プログラムは、1908年にハーバード大学のビジネススクールで誕生したと言われています。つまり、世界的にみると既に100年の歴史を持つプログラムだということになります。近年のアメリカでは毎年15万人ものMBAが輩出しているとされています。そのようなMBAの価値に対する社会的な認知が定着している国の企業では、この学位を取得することが高い職位に就く上での資格のように機能していることがあります。

【なぜMBAプログラムか】
 では何故、日本では近年になってから、このような大学院レベルの経営専門職教育が求められるようになったのでしょうか。
 いくつかの理由が考えられますが、そのひとつは企業内の人材育成システムが機能しなくなったことにあると考えられます。日本の企業は、終身雇用や年功制という雇用慣行の中で、社員の高度な職務能力を長期的に内部育成してきました。しかし、今日では長期勤続を前提とした人材育成システム自体が成立し難い状況になっているのです。
 また、国境を超えて企業間の競争が激化してきたことに伴って、グローバルに通用する職能を持った人材が必要とされるようになったことも、MBAプログラムが注目されている理由のひとつでしょう。

 次回は、こうした教育ニーズに対して、どのような仕組みでビジネススクールが応えようとしているのかをお話したいと思います。

分野: QBS |スピーカー: 永田晃也

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ