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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 動機づけのメカニズム (社会心理、組織心理 /藤村まこと)

動機づけのメカニズム

藤村まこと 社会心理、組織心理

12/04/11

動機づけ、すなわちやる気がどのようにして生まれるのかという点については、心理学の分野で非常に長い期間研究されてきました。子供が持つやる気の研究が教育心理学の領域でなされていますが、その成果は、職場でのやる気の引き出し方にも応用されています。それでは、動機づけとは何なのでしょうか。「動機」が、こうしたいといった欲求のことを指すとすれば、「動機づけ」とは、欲求を現実化しようとして行動を起こしている状態と理解できます。動機づけの研究を大きくふたつに分けると、どんな動機を持つのかという内容に関する研究と、人はどのようにして動機づけられるのかという過程やプロセスに着目したものがあります。今日は、人がどのような欲求、動機を持つのかという点についてお話しします。

まず古典的な研究として著名なものは、マズローの欲求階層モデルです。人はレベルが低いものから高いものまで、五つの欲求をもっているとされ、最も基礎的な欲求は、生きていくために必要な、食欲や睡眠などの生理的欲求です。これが満たされると、次は安全を求めます。喧嘩をしたくない、病気をしたくないというレベルです。これがクリアされれば、次は所属と愛の欲求です。誰かと仲のいい関係を築きたい、友人を作りたい、恋人を作りたいといった欲求で、周りに目が向いていくわけです。そして次は、他の人から認めてもらいたいという承認欲求が生まれてきます。最近では、この承認欲求をテーマにしたビジネス書も出されています。それらを超えて、最も高い次元として、自分らしい自分になりたいという、自己実現の欲求が現れるそうです。このマズローの研究の後、アルダーファが研究を行っています。マズローとは異なり、彼は、下のレベルの欲求が満たされなくても上のレベルの欲求を求めると考えました。つまり人は、お腹がすいていても、人間関係や成長の欲求を満たそうとすることがあります。確かに、寝食を忘れて勉学や仕事に励む方がいますね。これら二つの理論はわかりやすいということで有名ですが、科学的に検証されているわけではないので、心理学の中では疑問視する声もあります。

次にハーズバークの研究を紹介します。彼はインタビューに基づいて、人がどのようなときに満足を感じたのか調べました。その結果、ふたつのことがわかりました。ひとつは動機づけ要因でして、達成感や仕事そのもののやりがい、責任、承認などを得られた時に、人は仕事に対して動機づけられていくというものです。もうひとつは衛生要因です。これは、給料や作業環境、人間関係のことです。マズローの欲求階層におけるレベルがあまり高くない基礎的な欲求に対応するものです。これらは、ないと不満足が生じますが、あったとしても際限なく求めてしまい満足や動機づけにはつながらないと考えられています。

最後に、マクレランドは、リーダーに必要な三つの動機を紹介します。ひとつめは、課題を高いレベルで成し遂げたいという達成動機、もうひとつは、他者と良好な人間関係を築きたいという親和欲求です。最後のひとつは、他者に支配的な影響力をもちたいという権力欲求です。マクレランドは、後の研究に置いて、リーダーをつとめる上で達成欲求はもちろん必要なのですが、親和欲求と権力欲求とでは、権力欲求の方が大事だと述べています。つまり、ある程度の影響力を人に対して持ちたいという人の方が、リーダーとして適しているそうです。しかし、権力動機が強ければよいというわけでもなく、自分のためではなくて、人や会社のためという、利他的な権力動機をもつ場合に、組織の中でリーダーとして成長していきやすくなるだろうと指摘しています。一方で、親和動機が強すぎるリーダーは、部下や他者に対して優しすぎるためときに周りから不公平と呼ばれるような行動をしてしまい、チーム作りで苦労することがあるようです。

分野: 心理 |スピーカー: 藤村まこと

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