QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 所得税の確定申告① (財務会計/岩崎 勇)

所得税の確定申告① (財務会計/岩崎 勇)

12/02/02

2月16日から3月15日にかけて、確定申告の季節がやってまいりました。今回はその概要を、次回は所得控除や税額控除等を中心として、それぞれお話しいたします。

まず、所得税の概要についてご説明いたしましょう。平成23年1月1日から12月31日までの一年間で稼得した個人の所得及び税額を計算して、今年の2月16日から3月15日の期間に所得税の申告をします。その時に税金を納める場合もありますし、還付される場合もあります。これが確定申告です。所得税というのは、給与で説明をしますと、給与の支給総額から給与所得控除という必要経費に当たる部分を差し引いて給与所得が計算されます。そこから、扶養親族、配偶者、寄付金、誰でも38万円を引くことができる基礎控除などの所得控除を引きますと、課税所得が出てきます。これに5%からはじまる一定の税率を掛け、税額を計算し、さらに住宅取得控除などの税額控除を引き、確定納付額を決めます。この場合、源泉徴収などがされていれば、その分を差し引いた額が実際の納付額となります。

よく、収入(収益)と所得の違いがわからないという話をききます。これについては、収入(収益)から必要経費を差し引いたものが所得であると理解していただくと宜しいでしょう。

また、所得税は、所得を十種類に分けています。すなわち、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得といった具合です。このように細かく分かれている理由は、それぞれの所得の内容による課税方法を十分に考慮しているためです。消費税の場合は一律ですが、これは経済的な弱者や強者のことを考慮していません。他方、所得税の場合は、より所得の内容をより丁寧に区分し、なにが源泉かによって、その内容を細かく見ていきます。例えば、退職所得についてですが、一度に多くの退職金を受け取ったからといって、他の所得と同じように、その分余計に課税をされたら、老後が非常に困ります。したがって、他の所得と分離して、他の所得と比較して低めの課税となるよう考慮してあります。こうした考慮を行うために、所得を十種類に分けているのです。

そして、課税方法には、総合課税と申告分離課税、源泉分離課税の三つがあります。総合課税とは、確定申告において他の所得と一緒に計算して課税するというものです。例えば、給与所得、事業所得や雑所得などは、一緒にまとめて計算するわけで、これが大原則です。もう一つ、申告分離課税というものがありますが、先ほどお話した退職所得や山林所得など、確定申告において他の所得に含めることなく、分離して計算し、課税を行います。最後に、源泉分離課税は、所得を受け取る段階で天引きするというものです。代表的なものに預貯金の利子などがあります。利子の20%は天引きされるため、申告不要とすることが出来ます。

なお、確定申告では、所得控除と税額控除がありますが、これらのうちどちらがより有利なのかをよく考える必要があります。所得税や法人税などにおいて、ある項目について、これらの両方の適用が認められる場合には、税額控除の方が有利な場合が多いです。その理由は、次の通りです。すなわち、一般的には、所得控除の場合は、所得からその所得控除がマイナスされ、それに税率がかかります。所得が低い人の場合、例えば5%程度しか税金がかかりません。したがって、所得控除してもらっても、税金に対する効果の割合は5%しかありません。それに対して税額控除ですと、控除される率は所得控除の率と比較すると低いのですが、税額の控除の効果としては、100%まるまる税金から引くことができます。そこで、所得控除と税額控除の選択可能な場合は、ぜひ税額控除で試しに計算してみてください。東日本大震災での災害寄付金についても、所得控除と税額控除の選択ができますが、多分、税額控除の方が有利だと思います。

分野: 岩崎勇教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ