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グローバル・ソーシャル・ビジネス・サミット(国際企業法務/岡田昌治)

12/01/02

昨年の後半に、グローバル・ソーシャル・ビジネス・サミットが開催されました。これは毎年開催されていて、昨年が第三回目となります。これは、ノーベル平和賞の受賞者であり、グラミン銀行創設者のムハマド・ユヌス氏のソーシャル・ビジネスに関係を持っている企業や大学、国際機関、個人が集まって、ソーシャル・ビジネスに関するワークショップや講演をするというものです。第一回目と第二回目はベルリンで開催されましたが、第三回目となる今回はウィーンで開催しました。

この第三回目では、56カ国から500人を超える参加者がありました。EUのコミッショナーや国連の基文事務総長直下のアシスタント事務総長も参加し、非常に盛会となりました。今回は政府機関の参加者が非常に多かったのが目立ちました。

ブラジル銀行総裁も参加しました。その背景には、現在の南米では、経済発展によって目立ち始めた貧困層に対するひとつの解決策として、ユヌス氏が提唱するマイクロクレジットの方式の検討をはじめている、ということがあります。

アメリカでは既に、2008年に始まったグラミン銀行アメリカが非常に成功しています。ですので、最貧国に限らず先進国においても、マイクロクレジットは非常に有効であると私も考えますし、実は日本でも検討が始まったところです。

マイクロクレジットというと、皆さん消費者金融的なものを想像されるかもしれませんが、それは誤解です。あくまでも企業支援であって、マイクロクレジットでお金を借りるためには、借り手は、自分の事業計画を持って行く必要があります。自分のビジネスの事業計画に対して、有利子でお金を借りるのです。利子は低めですが、バングラデシュでは20%とそんなに低いものではありません。ただ、複利ではなく単利で計算します。しかも相手によって利子が異なっていて、例えばホームレスの人に対する利子はゼロ%です。

昨年11月のグローバル・ソーシャル・ビジネス・サミットに国連が参加した理由のひとつが、MDG(Millennium Development Goals)の目標を達成するために、グラミングループと、あるいはユヌス先生と国連が協力することでした。グラミン・クリエイティブ・ラボというフランクフルトの組織がありますが、この組織は、現在、正式な国連のパートナーとして認められています。

これまで国連や世銀は、ユヌス氏との間に距離があったのは、ユヌス氏から見ると、国連や世銀は現場に足を置いた国際貢献を行っていなかったからでした。今回事務総長が潘基文氏に変わってから、現場重視になり、その結果ユヌス氏も協力することとなりました。

韓国では、中間層以下のいわゆる貧困層に対して、ユヌス氏のソーシャル・ビジネスあるいは何らかの新しいソーシャル・ビジネスを行おうという動きがあります。

日本国内では、まだそれほどの変化はありません。しかし、今回の震災での自立復興支援は、被災者の方々をただ助けるだけではだめだということを、我々も身に染みてわかってきています。被災者の方々の自立によるビジネスというのが、ユヌス氏が言うところのソーシャル・ビジネスです。ですから、今がユヌス氏のソーシャル・ビジネスを日本に広めるチャンスだと考えています。

分野: 岡田昌治准教授 |スピーカー:

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