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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 選択は多い方が良いのか2(マーケティング/出頭 則行)

選択は多い方が良いのか2(マーケティング/出頭 則行)

11/12/13

■マジカルナンバー7 

前回は「選択の科学」というビジネス書を元に、選択は多いほどいいのか、それとも良くないのかという話をしました。選択というのは非常に重要であることは間違いなくて、自ら選択すればやる気が出る、モチベーションが出るが、多過ぎる選択は人を困惑させてしまうので、選択には適正な幅があるのではないかという話でした。

どうやらジャムの研究に関していうと、適正な幅があるようで、24種類のジャムの試食コーナーと6種類のジャムの試食コーナーでは、6種類のジャムの試食者の方が実際の購入に繋がった率が圧倒的に高かったのです。では一体、その幅というのはどの辺なのかというと、プリンストン大学のジョージ・ミラー(George Armitage Miller)という人が研究していました。よく世界の7不思議といいます。また、曜日も7曜日ありますが、7曜日である必然性はありません。10に分けても何にしてもいいわけです。音階も7つに分けていますし、かつては東京の電話番号も7桁でした。7という数字は世界に満ち満ち溢れています。彼が推測したのは、この7というのがあるカテゴリーにおける人間の情報処理の限界ではないかということです。だから、7±2くらいが一目的における情報処理の限界ではないかと彼は言っています。

それで彼は実験しています。10個の大きさが違う積み木のようなものを並べ、大きい順に並べてもらいます。7つの積み木を並べて大きい順に並べるというと大して難しい問題ではありませんが、10個の積み木のグループには混乱してしまう人が出てきてしまうようです。

■マジカルナンバー3 

もう1つ、よく私たちは3つという数字を使います。例えば、天・地・人、大・中・小、松・竹・梅などなど。マッキンゼーというコンサルティングの会社には、3・3ルールというのがあるそうです。マッキンゼーがクライアントと話す時に、当然ながら仕事を決めたいわけです。仮定の話しですが、最初に、予算として高いプラン、普通のプラン、安いプランの三択肢を用意します。最初の選択肢それぞれに更に3つのアプローチの仕方の選択肢を用意します。そして、最後の選択では、例えば、アウトプットのフォーマットによる三つの選択肢を用意します。三択肢からの選択を三回続けることで仕事の内容の確定につなげるわけです。私は広告代理店にいた人間ですが、クライアントに提案を持っていく時、3案を持って行きました。4つ以上持っていくと、何でも持ってくればいいというものではないという反応が多かったのです。また、2つでいくと、二者択一ですから強制するのかという反応です。そこで、私自身もクライアントに提案するときは3案に絞るようにしていました。三択からの選択であればクライアントは自ら選びとったという気分になっていたのかもしれません。

結構3というのはマジカルな数字で、未開の土地では、数を数える時、1、2と数え、3以上はたくさんといっているような種族もあるそうです。他にも2人の場合は私とあなたですが、もう1人加わって3人になると最少単位の社会を形成します。私たちという世界です。フランス語でも、3はトロワ(trois)と言いますが、同語源と言われるトレ(tres)、というのは非常にという意味です。ですから、3というのには特別な含意があって、これも1つのマジカルな数字なのではないかと言われています。

■購買時の消費者心理 

ここからは私の憶測・推測ですが、おそらく人間が一時期・一目的に興味のもてる範囲は7カテゴリーくらいだと思っています。主婦がものをスーパーに買いに行こうとする時には、7つくらいの種類を考え、最後の購買選択をする時は3くらいの選択肢から選んでいくのではないでしょうか。すなわち興味の範囲と決定の範囲にはそれぞれ適正な選択の幅があるのだろうということです。そういうことを考えると、例えばキヨスクにはウィンドウショッピングしに行くわけではなく、あるものを買いに行くわけなので、一つのカテゴリーにたくさんのブランドを置くより、3ブランド位に限定したようが良いのではないでしょうか。コンビニエンスストアにおいてもそうだろうと思います。

消費者ニーズを満たすために企業は新しい商品を企画・開発しますが、購買時の消費者心理から商品開発をするということはまだ十分になされていないと思います。購買時の消費者心理というのは、非常に興味のある領域だと思います。

選択が広いからといって人間が幸せになるということは一概にはいえなくて、適切な幅というものが常にあるのではないかという話でした。

分野: 出頭則行教授 |スピーカー:

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