QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > グローバル人材(12)日本の若者の雇用不安対策がグローバル教育(経営学/久原正治)

グローバル人材(12)日本の若者の雇用不安対策がグローバル教育(経営学/久原正治)

11/10/31

今日はグローバル人材教育が日本の若者の雇用不安対策になるというお話です。

■大卒雇用のミスマッチ
グローバル化の中で、海外への雇用移転などで昔ながらの安定的な製造業が減り
ました。本来それに変わる金融やITなどの高度のサービス業が発展すべきでした。
アメリカではウォール街やシリコンバレーがそうです。ところが、この20年間日本
は成長しなかったために、若い人たちが高い所得を安定的に得られる雇用が減りま
した。グローバル化の中で生じた雇用不安に対抗するには、グローバリゼーション
に対応して使える人材教育が大事です。

若者雇用の特徴ですが、大学生が1990年には35万人、当時進学率が30%でした。
これが2010年には55万人、進学率が55%になり、皆大学に進学するようになりました。
昔であれば工業高校や商業高校などで専門的な教育を受け職業に就いていた人たちが
いなくなり、専門的なスキルを身に付けることが不足しています。結果として、
若者が大学を出ても非常に不安定な雇用に入っていくことになるわけです。

そういうことで、今の若者雇用の課題であるミスマッチが起きています。データ
上は、求人は求職者を上回り去年でも1.6倍くらいありましたが、求人が増えている
部分は若い人が名前を聞いたこともない中堅、中小企業です。ところが、テレビの
コマーシャルでも見たような有名企業に、55万人の学生の多くがエントリーし討ち死
にするという、大きなミスマッチが起きてしまいます。

■学生の不安の解消策としてのグローバル人材教育
話は変わりますが、就職氷河期の不運は一生付いて回ることになります。就職先の
ことがよく分からないままに、大体6割くらいが大学卒業後正社員になりますが、
ここは自分に合わないということで、3年くらいの間に半分くらいが辞めて他に
移ります。

大卒後すぐに就職できなかった4割くらいの人たちは、一旦3年以上非正規を続ける
と、一生非正規雇用になってしまいます。つまり就職氷河期に遭遇すると、新卒時
に正規雇用につくことができず、不運が一生ついて回ることになりますが、新卒時
に正規雇用についていれば、数年経って転職する時も一応キャリアがあるから正社員
として雇用されることになります。したがって大学の就職指導で、まず社会人として
の経験を積みなさいとはっきりいうべきでしょう。

そこで、学生の不安を解消するのがグローバル人材教育です。グローバル化が進む
世の中で、世界に通用する人材であれば、何があっても大丈夫でしょう。

そこで、大学がこれからグローバル化の中で、いかに国際化教育をやるかが課題
ですが、私は国際化3点セットを挙げています。まず、少人数のゼミに留学生を
入れて、色々な違う人と交わってみるのが出発点です。次に、海外に行くことです。
すぐに一人では行けないから、集団で短期の語学留学などに行かせて、海外に興味
を持ったら交換留学に行かせるという形で、海外を見ることで刺激を受け、やること
が明確になります。次は、全寮制で留学生と同室にすることです。福岡女子大では、
1年生は4人1部屋で全部寮に入れ、そこに必ず1人留学生を入れることを試して
います。立命館アジア太平洋大学では、同様のことを2000年頃から始めたのですが、
日本人を国際化するのに大変いい方法です。

今後の日本の教育ですが、アジアで英語がコミュニケーションの手段として共通語
になっているので、日本の大学でも授業のかなりの部分を英語で教育することは
不可欠になってくるでしょう。

そうすれば、英語でコミニュケーション出来るということで、アジアの人たちが
たくさん集まって来るでしょう。中国と韓国の人以外は日本語はなかなかできない
のですが、英語でいいとなるとASEANやインドなどから留学生が日本に来るように
なるでしょう。彼らは日本人に対して大きな刺激になりますから、そういう意味でも
英語で大学教育を行うことは大事です。

そうなれば、日本もグローバルな最先端を行けるでしょうが、内にこもっていると
世界の新しい産業に追い付く人材が出てこないので、教育のグローバル化を進め
なくてはなりません。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ