QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 広告会社の日米比較①(マーケティング/出頭則行)

広告会社の日米比較①(マーケティング/出頭則行)

11/09/26

今日のテーマは、広告会社の日米比較です。日本とアメリカの広告代理店の違いに
関してですが、エージェンシー(代理店)というビジネス自体はアメリカで発生し
ました。最近広告代理店の会社の多くが代理店ではなく広告会社だといい始め、代
理店ということを恥じているような感じはあります。
真の顧客は社会なのだという気持ちもあり、アドバタイジングエージェンシー
(advertising agency)を名乗り変え、アドバタイジングカンパニー(advertising
company)としていますが、実態はクライアントの依頼でコマーシャルメッセージ
を取り次いで利益を得て、業態としては「B to B」なので,エージェンシーという
言葉をそんなに恥じる必要はないと僕自身は思っています。日本でも電通も博報堂
も含め、自ら広告代理店とは名乗らず、広告会社といっています。

日米比較でいうと、広告代理店といった時、代理している相手は何なのかは、日米
の広告会社では相当大きな違いがあります。日本の場合、広告代理店は歴史的には
メディアの代理店でした。例えば、電通は最大手ですがもともとはニュース配信会
社で新聞社にニュースを売っていました。新聞社はお金の代わりに広告スペースを
提供していたのが、電通という広告会社のはじまりで、いってみればメディア
ブローカーです。アサツー(ASATSU-DK INC.)、博報堂、読売広告、朝日広告など、
名前からして殆どがメディアの代理店だったのが日本であるのに対して、アメリカ
は概ね広告主の代理店でした。WWP、ジェイ・ウォルター・トンプソン(J.Walter
Thompson)など、クリエイティブの人たちの頭文字をとり、広告主の宣伝部が独立
した感じがアメリカの代理店であるのに対して、日本は概ねメディアのブローカー
です。これはエージェンシーの性格に大きな違いをもたらしていて、日本の場合は
メディアの代理店だから、多くの場合そのプロフィットの源泉はメディアからのコ
ミッションでした。だからメディアが主クライアントでした。アメリカの代理店は
広告主を代表しているので、コミッションに加えてフィーという制度が相当早い時
期から取り入れられていました。これは結構大きな違いをもたらし、例えば石鹸会
社の宣伝部がスピンオフして独立したら、他の石鹸会社は取り扱いできないし、化
粧品会社からスピンオフしたら、化粧品会社は扱わないのは当たり前で、それが一
業種一社ということを定着させていきました。これに対してメディアブローカーは、
ニュースを配信して広告スペースをもらうわけで、一業種一社というわけにはいき
ません。それで日本の代理店は一業種多社を扱うようになりました。欧米の代理店
の一業種一社は一夫一婦制で、日本の一業種多社は一夫多妻制みたいなイメージも
あり、1980年代日米企業が衝突したとき、日本の後進性の表れであるとアメリ
カ側から批判されました。

ところが実際は後進的というより、上述のように、歴史的な産物として、一業種一
社や一業種多社という慣行が生まれてきたのです。これから派生することですが、
一業種一社の広告会社は完全な受注型ビジネスです。一方メディアの代理店では、
自らメディア企画を作って、それをクライアントに売ることもあり得るので、そう
いう意味では、リスクをとって自ら商いもできることになり、このことは大きな違
いを日米の広告会社エージェンシーにもたらすことになります。

分野: 出頭則行教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ