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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > グローバル人材の育成(7)日本企業の英語公用語化の本質とグローバル人事政策の必要(経営学/久原正治)

グローバル人材の育成(7)日本企業の英語公用語化の本質とグローバル人事政策の必要(経営学/久原正治)

11/09/15

今日は、企業の英語公用語化とグローバル人事改革についてお話します。

■英語は世界共通の理解のための符号のようなもの
最近色々な日本の会社が英語を公用語化していますが、私が8月に国際学会
で経験したことを例にお話ししましょう。

この国際学会が福岡で開催され、一番多く参加したのは20名ほどの韓国人
でした。そこで韓国人の先生方と我々日本人が東アジアの歴史と経済の話を
しました。お互いに母国語で話しているような感じでしたが、使われている
言葉は英語でした。

議論の中身は、日本人は日本に対する理解や東アジアに対する知識を、そし
て韓国側は韓国でこれまで積み上げた東アジアの見方をベースにして経済の
問題を議論しているのですが、たまたま英語というコミュニケーション手段
を使ってで議論していたことになります。

これがまさに国際化の中で、英語が何か符号みたいに共通の理解を得るため
に使われている実態です。、実際にはお互いそれぞれの言語で思考した中身
を英語を使って議論していることになるわけです。ですから、英語公用語化
の問題とは、実は議論する中身の問題なのです。

■楽天やユニクロの英語公用語化
楽天やユニクロは、非常に強い社長のリーダーシップで英語を公用語化する
と宣言し、現実でも英語で会議を行っています。けれども、それは本気で英
語化するというよりは、むしろグローバル化しないと生きていけないという
危機感を社員に伝えるために、外に発信するメッセージとしても英語公用語
化というのを掲げたといえます。

そもそも日本企業ではあらゆる知識を日本語で蓄積しているわけですから、
全員日本語が分かる場所では日本語で議論すべきでしょう。ただ1人でも日
本語が全く分からない人がいたら、ビジネス上の世界の共通語は英語なだの
から、英語で議論すべきということになるのです。

私は、日英両言語の公用語化がこれからのグローバル化時代の日本企業に求
められると考えています。日本語の公用語化は、日本の企業ですから当たり
前ですが、要するにグローバルに活躍する企業の従業員は日英両方ともでき
ないといけないということです。

海外の人材で日本語が出来ない人はいるので、海外に行ったら英語が前面に
出てきますが、その裏には会社が持つ独自の技術や知識などは日本語で蓄積
されています。これを日本語が分からない人に伝えるために、日英両言語の
公用語化が必要になるのです。

■グローバル人事政策の必要
前回、日本にいる留学生を日本の企業がグローバル化のために雇い入れても、
数年で辞めてしまうという話をしましたが、これに対応するためにはグロー
バルな人事政策が必要になります。

留学生に限らず、グローバルに活躍する人材にはグローバルなキャリアパス
を示し、原則もなく転勤させることを改め、有効にグローバルな人材を活用
し、世界でリーダーシップを発揮できた人は日本に戻れば社長に登用するな
どの政策が必要でしょう。

従来の日本企業は、海外で活躍した専門家が帰国したら窓際に追いやるよう
なことをしてきましたが、グローバルな人事政策に変えていくべきだと思い
ます。グローバルな企業でも、昔のままの人事部が力を持っていて、偉くな
るのは時々海外に行くけど国内にいる人材で、海外に行った人が帰国した時
にはポストがないことが多く、せっかくグローバルに活躍できる人材を有効
活用していない企業がまだ多いということです。

さらに日本企業は日本人を優遇するのではないかと思われているので、日本
人と外国人を同一基準で扱っていかなければなりませんが、日本人従業員全
部と一緒に扱うわけにはいかないので、日本人の中でグローバルな人材と外
国人留学生のグローバルな人材を同様に扱うことを明示する必要があります。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

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