QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

過去の記事詳細

QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > グローバル人材の育成(6)日本企業はどのようにしてグローバル人材を活用するか(経営学/久原正治)

グローバル人材の育成(6)日本企業はどのようにしてグローバル人材を活用するか(経営学/久原正治)

11/09/14

今日はグローバル人材の育成の6話として、日本の企業はどのような人材を求めたらいいのかについてお話しします。

■グローバル化の中で日本企業に必要なもの
その前段として、日本の企業の経営にこれから必要なものが3つ挙げられます。第一に、激変する環境に柔軟に迅速に対応する力です。2番目は、なかなか起きないのですがビジネスのイノベーションです。物真似ではどうしようもありません。最後に、グローバルに通用する人材です。国内人口は減りますから、グローバルな人材なしに日本の企業は成長ができません。

■留学生を活用できない日本の大企業
ところが、グローバル人材獲得競争に日本の企業が今どう対応しているのか、長期的な戦略がなかなか見えてきません。結局短期的に市場のグローバル化が進む中で、進出した現地でうまく対応できる人材がいないので、日本に留学して来ている外国人を即戦力として採用して現地化に対応しようとしています。しかし、日本人の学生をグローバルな人材に養成して行かないと、せっかく外国人の留学生を雇っても、私がみている限り、優秀な人ほど日本の大企業に入っても3年ぐらいで辞めています。

留学生を通訳ぐらいにしか見ていなくて、企業内でキャリアアップする道筋が見えないので、短期間で辞めるのです。日本に留学生は約10万人いるわけですから、留学生を採用するなら通訳などではなくて、将来、幹部にするキャリアパスを提示して雇う必要があるでしょう。日本企業の従来からのあいまいな人事政策を改めないと、従来どおりの日本企業では優秀な人は居つきません。

そのような日本企業では日本人がグローバルな人材になったとしても、結局辞めて外資系企業に行くかもしれません。

このように、日本企業がグローバル化に対応するには、日本企業自体が変わり、そして学生がグローバルな人材になることの両方が必要です。

■人材の流動化と留学生を活用する中小企業
グローバル化への対応と即戦力需要の点では、例えば、日本の中小企業が東南アジアなど外国に進出した時に、日本の若い人を現場で育成するのはなかなか難しいのです。特に中小企業は残念ながら、人材が大企業に比べて手薄ですから、日本人を海外ですぐに活用はできないでしょう。だから逆にいえば、中小企業の方が即戦力の留学生を採用して活用できる可能性があるし、現実にもそうしている中小企業を私は何社も知っています。

したがって留学生が日本企業に就職するに当たっては、は大企業か中小企業かということではなく、どこで自分の実力が発揮できるかが重要です。どちらにしろ、彼らは将来キャリアアップで一つの会社にとどまることは少ないのですが、中小企業の方が早く責任を任されるから、その方がいいという人が留学生にはいます。

これが人材の流動化ですが、日本企業みたいに長年かけて人材を囲っているところでは、年をとったらちゃんと働かなくなるので、若い人に入れ替えてことが重要です。若い人が実力を発揮できるように企業が変われば、企業も新しいノウハウなど色々なものが入ってきますから、良い循環になる可能性があります。そこで若くて優秀なグローバル人材は短期間で辞めるかもしれないけれど、今彼らをどう育てて使うのかを考えなければなりません。将来彼らをどうするのか最初から示してあげると、5年ほど働いてくれますが、そうでなければ2年くらいで辞めてしまうので、せっかく留学生やグローバル人材を雇っても無駄な話になります。

■英語ができればいいのではない、日本語で論理的な思考ができるのがまず大事
グローバル化といっても、単に英語だけできればいいというものではなく、どういう人材を育てていくのかという話になります。大事なのは英語が喋れることではなく、論理的な思考力、コミュニケーション能力です。これらは自分の母国語での知識などに基づいているので、これらが優れている人に英語を教育して、グローバル人材に育てます。

だから子供の時から単に英語だけやっている人は、全く役に立たない人材になっていくのです。私の経験でも英語ができる人ではなく、仕事を論理的にこなせる人が英語を身に付けるとグローバルな人材になりますが、英語がペラペラしゃべれても仕事が出来ない人は、永遠にグローバルな人材としては使いものになりません。

ですから日本の政府が日本のことも良く分かっていない小学生から英語教育するなどは、実に無駄な政策だと思います。日本のことをきちんと教育するのが第一です。自分の意見を言ったり、人とコミュニケーションをとったり、ロジカルシンキングができるようになった上で、必要に迫られて英語ができればよいのです。

■グローバル人材を活用し東西融合の日本経営
今後の日本の企業経営ですが、アメリカに倣うのは間違いです。MBA教育がそうですが、特殊アメリカ的なものばかり取り入れるのは間違いで、東洋(日本)の良さと西洋の良さを上手く結合して、アジアで日本企業がリーダーシップを発揮するために、グローバルな人材を育てていくことが大事になってきます。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ