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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > グローバル人材の育成(8)世界はどのような人材を求めているのか(経営学/久原正治)

グローバル人材の育成(8)世界はどのような人材を求めているのか(経営学/久原正治)

11/09/16

これまでシリーズでグローバル人材の育成のお話をしましたが、今日はその
まとめをしましょう。

日本にいると学生も日本企業が求めている人材を考えがちですが、世界はど
んな人材を求めているかを考えなければなりません。

■アジアに出る若者たち
これまで話した1番のポイントは、若者は一度日本から外に出てみるという
ことです。そうすると世界が何を求めているのか、世界の若者は何をやって
いるのかがわかるし、その中で日本企業は、どう生きていかなければならな
いかも明らかになるでしょう。

以前いったことの繰り返しになりますが、これまで日本人は欧米に追い付く
ため欧米に学びに行きましたが、今はアジアなのです。

実際のデータをみても、九大からアジアへの交換留学生が増加しています。
欧米への留学生は減りましたが、アジアとの交換留学生は逆に急増しています。

それに今の若者の方が昔の若者と比べてもはるかにグローバル化していますか
ら、決して若者が海外に出て行っていない、日本に閉じこもっているというこ
とはいえないのではないかというのが、これまで7回お話した結論です。

例えば、ゼミ生が留学したいので推薦状をサインしてほしいというので、どこ
に行くか聞いたら韓国に行くというのです。韓国留学を希望する九大生がもの
すごく多く、欧米より逆に韓国の方が交換留学生を認められる競争は激しいと
いうことでした。

確かに九州から韓国は近いということもありますが、韓国の企業が今世界で非
常に活躍していることが理由のようです。韓国の大学生はTOEICで900点
以上とらないと大手企業に就職できないそうです。そういうことで韓国の若者
は日本人と違ってとても国際化しているから、九大生もそういう人たちと一緒
に何かやりたいのでしょう。

学生が就職を考えた時に、一流企業ばかりに入社できるわけでもないので、中
小企業でグローバルしていく可能性のあるところを狙おうとして、アジアへの
留学を選択することになるのでしょう。

さらに大企業を見ても中国、ベトナム、韓国への交換留学生を優先的に採用し
ています。日本人の若者もきちんと現実を良く見ているのです。

■グローバル化する若者に大学もこたえなければならない
学生の行動がグローバル化を目指している中、大学自体も教育の仕方を変えな
くてはいけないので、九州にある大学もかなり国際化しています。


先日も九大、福岡女子大、立命館APUの3大学が国際化しているという話をご
紹介しましたが、それ以外の大学でも国際化が進んでいて、交換留学制度など
はどの大学でも普通ですし、学生を海外に研修に連れて行くなど様々な国際化
教育が行われています。

ただ、交換留学だけが国際化ではありません。短期の語学留学などで海外を一
度体験させないと、1人で行く交換留学には行けません。いくつかのステップ
が必要です。

教員を海外から招聘して授業をする、日本人教員が海外に授業に行くなども随
分増えてきました。昔はサバティカル(研究休暇)と称して、例えば九大の先
生がアメリカに行っても英語はあまり出来ないから、自分の部屋に閉じこもっ
て本ばかり読んでいたようです。ところが今は、行った先で授業を行い、向こ
うの教員や学生と研究の議論をするようになり、そこで英語がコミュニケーシ
ョンのキーワードになってくるわけです。

■グローバル人材には修士以上の学歴が必要
九州大学ビジネススクールの国際化を見ると、交換留学制度や、留学生が参加
する英語での専門科目の授業もあります。場所がアジアに近いので、アジアと
の交流に特に力を入れています。

ただ日本ではまだ、ビジネス界がビジネススクールを出た人に高給を払うこと
がないので、教育投資のインセンティブが海外と比べると低いため、日本のビ
ジネス全体が変わっていかないと日本ではビジネススクールが一般化していく
のは困難でしょう。

今の日本のビジネススクールの学生は先駆者で、将来ビジネスが変わっていく
時に早く投資したメリットの可能性はあるでしょうし、外部との交流もでき、
日本企業全体のグローバル化につながっていくでしょう。

私が唱えているグローバル人材の4条件の中に、修士以上の高学歴があります。
世界の若者でグローバルに活躍する人に学部卒はもうほとんどいません。最低
でも修士、場合によっては博士を持っている人などがグローバルに活躍してい
るので、MBAは取得はこれからグローバル人材の最低条件になっていくと思います。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

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