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外からの目で見た日本3(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

11/08/26

今回は、以前からお話している外国から見た日本の続きです。今回で3回目ですが、最近、このような異文化コミュニケーションの基本となるような話を耳にしました。

■落語のアイスブレイク 

日本人のある落語家の方がアメリカに出掛けて行って各地で高座を開いた時の話です。ネイティブアメリカンの方々を前にして話をする時に、なんとかアイスブレイクが出来ないかと考えたそうです。目を付けたのが、土地の人たちが信仰している大きな岩で、それぞれ名前が付いているそうです。それらの細かいことを色々調べて、それを落語の枕の部分に面白い話として加工して使ったところ、アイスブレイクが上手くいき、本体の落語の方も上手く聴いてもらえたという話があります。

ここから汲み取れることは、言葉で言ってしまうと陳腐ですが、自分から違う文化の方々に対してきちんと理解する努力をこちらから始めるということがとても大切だということです。そういった文脈で、私が最近、外から見た日本というようなその異文化コミュニケーション的なお話をしているのも、そのような目的がありますので、そのつもりで聴いていただければと思っています。

■洗濯の頻度について 

まずは洗濯の話です。これは生活をする中での場面なものですから、分かってしまうと当然のことですが、お互いに知らないことが多いです。観光として訪れる時には色々なことが分かるでしょうが、生活のこと細かな場面が分からないことが多くて、実は知らないことが結構あるということです。私の見聞きしていることで、外国の方が日本に来られてよく言うのは、まず日本人はよく洗濯をするということです。私も今、夏だからというわけでもないですが、毎日家族の分も合わせて洗濯はしています。毎日やるのは我々日本の家庭ではそうおかしなことではありません。しかし、アメリカから来た方は、土曜日が洗濯デーという方が多くて、溜めた洗濯物を一気に洗うというのが普通だという方が多いです。その方々がよくおっしゃるのは、日本は家屋が狭くて洗濯する場所、洗濯機のサイズも小さいからだろうということですが、おそらく高温多湿で洗濯の必要がたくさんあるので、ドライな気候の欧米と少しそこが違っているというところもあるでしょう。

■洗濯の水について 

次に彼らは水で洗うことに驚きます。日本は水で洗います。ところが向こうの洗濯機はほとんど水をお湯に温めて使うのだそうです。向こうといってもそれはアメリカの話なので、他の諸外国では違うかもしれません。日本では風呂の残り湯でお湯を使うことはありますが、普通は水を使います。彼らはその間をとって、日本人が日本の家庭で風呂の残り湯を温かい内に使うのはいいアイデアだといって、感心する方が結構いらっしゃいます。欧米のスタイルでいうと、バスタブにためたのはそのまま流してしまうということが多いですね。お風呂の入り方として、彼らは自分1人のためのお湯ですので、普通バスタブからは使うたびに抜いてしまいます。そのため、彼らが日本の事情をよく知ると汚いという話になるかもしれませんね。

■洗濯干しについて 

それから3番目に面白いことは、庭の洗濯物干しに干して、通行人がそれを見られるような状態にするということに対する抵抗感を向こうの方は持っているということです。色々な方に聞いてみると、そういうことをするのは、いわゆる貧しい階級の人たちの地区に多いとかという話もします。私たちは階級も何も関係なく洗濯物を外に干すのは当然ですよね。これが向こうに例えば何ヶ月か住んでその間に外に干すと、周りから苦情が来るというような話も聞いたことがありますね。それだけあまり下着などを含めて洗濯物を外に干して周りの人が見える状況は好ましくないと思われているのでしょう。

■入浴について 

次は入浴です。先程もお風呂の話が少し出ましたが、私たちはお湯をきれいに保って繰り返し使います。聞いたことがあるかもしれませんが、お宅に初めて外国の方を招待してお風呂のお湯を抜かれてしまったという話は、昔よくありました。最近はそこまでひどい人は少ないと思いますが、銭湯や外国人の方をお得意さんにしているような旅館等では、今でもお風呂の入り方の指導みたいなことを最初にするというようなことはよくやっているようです。東京の方でもよく安い宿で色んなインストラクションを英語にして貼ってあるのを目にすることがあります。

また、温泉も外国の方は入り方が分からないとよくいいます。しかも、そもそも人前で裸になるのが嫌だという方もかなりの数いらっしゃるので、そこは私たちもあまりしつこくしない方がいいとは思います。逆に日本人は海外に行ってお風呂に入る時というのは、色々と不便だったりします。私が一緒に行った方々が向こうでよく叫ぶのは、まず洗う手ぬぐいが置いてないことです。文化圏によって色々ですが、かなり特殊なところに行かないと赤こすりを置いてあるなんていうところはまだないです。それから洗面器。これは日本の文化とは言い切れないとは思いますが、洗面器がなくて向こうで困ったというような例はよく聞きますね。こういう自分が知らなかったことを知る余裕を持って海外に出掛けましょう。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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