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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 台湾経済の経済と産業の特徴と強み (国際経営/永池 克明)

台湾経済の経済と産業の特徴と強み (国際経営/永池 克明)

11/07/04

九州と台湾では面積やGDPの規模が似ているものの、
輸出額や国際化、経済成長などについては、
台湾の方が格段に大きいということについて前回はお話ししました。
今回は、台湾経済の特徴についてより詳しくお話ししていきます。


■西からの風
2011年5月23日号の『日経ビジネス』にて、九州特集が組まれていました。
九州特集ということもあったのかもしれませんが、
同誌の今週の名言のコーナーでは
「どこに拠点を置けば最適か、グローバル企業は人工衛星に乗って世界中を眺めている」という、
本文の中での私の発言の中から私の言葉が取り上げられておりました。
想定外のことで私自身も非常に驚きました。

この『日経ビジネス』の特集では、
日本の歴史というのは古代から常に西から風が吹いてきたということが書かれていました。
現在、東日本大震災で日本は混乱していますが、
今回も東北地方を元気付けるのは西の九州からであるという、
九州に住む我々にとっては元気の出る内容でしたので、
是非興味のある方は読んでいただきたいと思います。


■中台経済関係の緊密化
台湾と九州を比較すると、人口は台湾の方が若干上回っていますが、
面積やGDPが非常に似通った数字となっています。
しかし、中身を見ると台湾の輸出額は九州の輸出額の3倍近くあり、
外国企業の受入件数台湾の25000社に対して九州が100社となっており、
国際化の進み具合の差が歴然となっています。

また、台湾と中国との関係も緊密となってきており、
今や、台湾にとって中国は最大の貿易相手国です。
中国に進出している台湾系企業の雇用者数は1000万人、
中国在住の台湾出身者も120万人となっています。

2010年の中国への渡航者の数も、台湾は439万人ですが、
台湾より人口の多い日本は345万人と、ほぼ匹敵する数字です。
中国にある台湾系企業の数は、6万9000社ですが、
現時点では10万社と推定されています。

世界最大のEMS企業である鴻海精密工業も中国へ進出しており、
iPhoneやiPadなどのIT機器を生産していますが、
中国で雇用している人数は100万人にも上ります。

食品産業、スポーツ産業も台湾系企業としては中国で躍進していますが、
情報機器や半導体ICの台湾系企業はこれらを上回る勢いで躍進しています。
実際、中国への外資系輸出企業トップ10のうち7社は台湾系の企業となっています。
1位から4位は台湾が独占しており、台湾以外ではノキアやレノボ、
ソニーエリクソンの子会社が名を連ねています。


■中台間経済関係の進展
長い間、台湾と中国は犬猿の仲でしたが、
2008年に台湾で国民党の馬英九氏が政権を発足させてから、
経済面での中台関係は急速に改善してきました。

特に中台間の投資規制の緩和や、通航、通商、通信の「3通」は大幅に進展しました。
このため、台湾企業による対中投資の環境も整い、それが追い風となり、
2010年6月には中台間のFTAといえる両岸経済協力枠組協定が締結されました。

対中投資制限が緩和されたことで、
半導体や液晶などのハイテク産業の中国進出の門戸が開かれ、
一方で、中国資本による台湾製造業の投資も開放されています。
今や、台湾にとっては中国との連携や分業は、
文字通りの「Key Factor for Success」となっており、
極めて重要な成長要因となっています。
しかし、同時に中国へハイテク企業が吸収されていくという可能性もあります。
産業の流出や、技術の流出をどう解決していくかということが今後の課題となっています。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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