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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 外からの目で見た日本1(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

外からの目で見た日本1(異文化コミュニケーション/鈴木 右文)

11/07/22

今日は、外国から見た日本についてお話します。私は異文化コミュニケーションという授業を九大のビジネススクールで担当していますが、異文化コミュニケーション学そのものは本当の専門ではありません。そのため、今までその手の話はこの番組であまり出てきませんでしたが、今回はしっかりと扱いたいと思います。

アメリカ人の方が、日本に初めて語学教師としてやって来るアメリカ人の方にしたアドバイスをあちこちで見聞きしています。今日はそれをいくつか紹介して、日本はこんなふうに見られているという、文化の差についてお話しします。

■挨拶代わりに質問をする日本人 

アドバイスの中で、日本人の気質を代弁しているようなポイントがいくつかありますので、それを1つ1つ見ていきたいと思います。まずあげられたアドバイスの1つに、日本人は同じ質問ばかり繰り返し、繰り返ししてくるので、それは我慢してちゃんと答えるようにしましょう、というアドバイスがあります。多分、日本に来て何年になるとか、日本はどうだとか、納豆は食えるかとか、そういう典型的な質問を最初に挨拶がわりにする例が多いのだろうと思います。私はそういうことでうんざりしている人が多いと思うので、初めて会う外国人の方にもそういう挨拶からは入らないようにしています。

■外国人への対応 

それから、最近はあまりないかもしれませんが、集団登校、集団下校をしている子供たちが外国人を見ると指を指して、外人、外人としゃべるようなことがあるけど、それも堪忍してあげるように、というアドバイスがのっていました。最近は外国人の方増えていらっしゃるので、あまりそういう光景を目にしない気もします。

10年くらい前になりますか、イギリスから日本のある自治体の行政に派遣されていた人がいました。その方は「外人といったら alien people になるでしょう。我々は foreigner です」とすごく気にしていました。自分たちの仲間に入らない人というような、最初から寄せ付けないというようなふうに捉えられる恐れがあるので、気を付けなければいけません。外国の方だとか外国人といえばいいわけです。また、街で外国の方を見かける時も、私はじっとにらむということは絶対しないようにしています。ロンドンやニューヨークなどがそうであるように、東京や福岡も色んな文化の方がいらっしゃいますし、そういう社会になってきています。だから逆に、日本人と全く同じように接して、逆にそれだと都合が悪い時、例えば来たばかりで手助けが必要であるとか、日本語が通じにくいということが分かった時に、初めて別の対応の仕方をすればいいと思います。

■外国と日本の文化の違い 

次は、文化についてです。多分外国の文化、特に欧米圏の文化では男性は弱い人たちを守る意識が強いです。狩猟民族だったということもありますが、男の人は家族を守る存在です。だから弱い人が困っているところを見たら、ぱっと行って助けてやるというのは当然の文化です。その文化の人から見て、日本人は割りと手助けをする場面で手を出さないのが気になるという人がいます。例えば、電車の中でご老人の方がいても、なかなか恥ずかしくて腰を上げられないとかという場面があります。気になるというのは、そういった場面のことを念頭においていると思います。ただ、最近はそうでもないとは思います。私自身も気を付けているのは、先ほどの席を立つという場面もそうですけど、例えば電車からホームに降りようとする時に乳母車がなかなかうまく降りられないような時に、さっと行って降ろしてあげるようなことです。あとは扉を開けて次の人のために少し待ってあげることなどですね。そういうマナー的なものがほとんどですが、少し大掛かりな手助けになると、たじろいでいる人が多いような気もします。新聞の投書欄などにも、よく席を立ってあげる中学生を見ていい気持ちになったとかというような投書があります。投書があるということは、それが当たり前のことではないということです。もう少し経てば、日本ももっと変わるかもしれません。

■電車で寝る日本人 

他には電車で寝ていることが日本人の気質として挙げられます。外国の文化からすると、身を守る上で自分が寝てしまっては話にならないということですが、これは日本では普通の光景だから気にするなというアドバイスをしていました。私も学生時代にはよく寝ていましたが、外国の方、特に欧米の文化圏の方には信じられないことだろうと思います。それだけ治安という面で、日本と諸外国はちょっと違うということですね。ところが、郷に入っては郷に従え、というのか、やがて慣れてしまうのか、外国の方でも寝ていることがあります。

■日本人の相槌 

もう1つ、日本人の気質を示すことですが、日本人が相槌の意味で、はい、はい、というところがあります。最初、欧米の文化の方が入って来て、自分の言っていることを肯定的に受け止めてもらえている、自分の言っていることに対してイエスの返事をもらえている、と勘違いすることがよくあるということを見聞きしたことがあります。そのため、外国の方がたどたどしい日本語で説明をされている時に、うっかり、はい、そうですね、と言わない方が逆に親切なのかもしれないということを思いました。ただ、トータルなコミュニケーションとして誤解を生まない結果を出せばいいわけなので、そこに気を付ければいいかとは思います。お互いの言語のあり方やコミュニケーションのあり方の違いを覚えていくと面白いと思います。

分野: 鈴木右文准教授 |スピーカー:

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