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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > JR博多シティ開業2 (マーケティング/高橋 幸夫)

JR博多シティ開業2 (マーケティング/高橋 幸夫)

11/06/14

JR博多シティは、前回お話ししたようにその立地はもちろんですが、
他にもいくつの特色があります。
今回も前回に引き続き、2011年3月に開業したJR博多シティについてお話ししていきます。


■女性向けの施設環境
まず、女性をターゲットとした商業施設とし
て全体のコンセプトをまとめているという点がJR博多シティの特徴としてあげられます。
九州に初出店した阪急百貨店、アミュプラザ、
飲食店も含めて全て女性にとって入店や買い物がしやすい店舗構成、
施設環境を構成、提供しているといえます。

確かに、アミュプラザには東急ハンズやセレクトショップが多数出店しており、
男女どちらでも楽しめる、あるいは買い物できる施設構成になっています。
しかし、全体のコンセプトとしてみると、
やはり女性向けの施設になっているのではないかと思えてきます。
例えば、自分らしいスタイルや、それを楽しむ女性、
毎日の生活を楽しむ女性をターゲットにして、
テナントもセレクトされたそうですし、誘致も行われたようです。
それぞれの店舗も、このどちらかの客層に支持されるような商品構成を心掛けているようです。


■年齢別のフロア構成
また、JR博多シティは、OL層や団塊世代以上のミセス層、
この両方をターゲットにした店舗構成となっています。
特に20代、30代のキャリア層といわれる層や、
30代、40代のファミリー層を対象とした売り場を構成して、
また更にその上、高年齢層の方も喜んで買い物ができる店舗、品揃えを行っているようです。

前回もお話した、施設全体に何でもあるという
ワンストップショッピングの戦略で博多阪急は構成されています。
当然、売り場の構成にもそのコンセプトが落とし込まれていますが、
ワンストップ型の売り場構成、年齢層別のライフタイム提案に
これが表れているのではないかと思います。

阪急百貨店の中には、10代、20代の女性のためのファッション、
雑貨のそろっている「博多シスターズ」というフロアがあります。
この売り場の最大のポイントとして、彼女たちにとって必要な洋服、靴、
アクセサリー、化粧品、が全て同じフロアに集中しています。
そのため、フロアを上下することなく買い物ができます。

このように、ターゲットの欲しいものやサービスをフロア毎に年齢別で分けてまとめるという、
エイジ別ライフスタイル提案が博多阪急の好調の秘訣の1つといえるのではないかと思います。
この戦略自体は、同じく博多阪急ハイミセスのための
おしゃれワールドゾーンでも取り組まれているものです。
ここには、婦人服だけではなく、ハイミセスの興味を引き付ける
商品やサービスが取り揃えられています。

フロア別に年齢を分けるという点では、
従来の百貨店と博多阪急にはそれほど大きな違いはないようにみます。
しかし、博多阪急ではそれぞれのターゲットとその年齢層によって、
必要な商品やサービスがそれぞれのフロアに集約されており、
これが顧客の利便性を圧倒的に高めているのではないかと思います。

結果的に、フロアコンセプトやそれぞれのブランドの個性をまとめやすく、
各フロアが非常に統一されているという印象を消費者に対して与えています。
その意味でも、博多阪急は洗練された売り場を構成しているといえます。
これには、ワンフロアあたりの延べ床面積が広いということも影響しているのではないでしょうか。


■噴水効果とシャワー効果
更に、売り場も非常にうまく構成されています。
流通には、「噴水効果」と「シャワー効果」という用語があります。

噴水効果とは、例えば地下の食料品売り場を目玉にして、
上層階の売り場へ来店者を誘導するというものです。
シャワー効果は、逆に上層階から下層階の売り場へ誘導するというものです。

今回、JR博多シティは地下に九州初出店の目玉食品店舗を数多く揃えています。
更に、9階、10階の上層階にも全国の有名レストラン出店していますが、多くが九州初出店の店舗です。
このように、噴水効果とシャワー効果の双方の効果が期待できるように、
JR博多シティは構成されています。

JR博多シティのオープンや、2011年3月に起きた震災の影響もあってか、
福岡市内の各百貨店の売上げは非常に厳しい結果となっているようです。
4月の日本百貨店協会のデータをみると、
2011年4月期の福岡市の百貨店売上高は前年同月比で5.3%の減少となっています。
とはいいましても、今後は天神地区の商業施設も様々な手法で
魅力ある店舗づくりを進めて行くのではないかと思います。

分野: 高橋幸夫助教 |スピーカー:

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