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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > JR博多シティ開業1 (マーケティング/高橋 幸夫)

JR博多シティ開業1 (マーケティング/高橋 幸夫)

11/06/13

2011年3月に、延べ床面積20万平方メートルという、
国内有数の巨大な駅ビルが博多に誕生しました。
また、同5月には同じく大阪にも商業施設の入った新駅ビルがオープンしました。
そちらと共に日本最大級の駅ビルとしてJR博多シティは、非常に注目を集めています。


■開業1ヶ月の実績
残念なことに、3月に開業した商業施設の中には、
今回の震災の影響もあって苦戦しているところもあります。
しかし、JR博多シティに関しては、オープンして3ヶ月が経ちましたが、
客数、入店者数、売上、共に好調で、目標を大きく上回る結果となっています。

JR博多シティの主要テナントはアミュプラザと阪急百貨店ですが、
年間の売上目標をそれぞれ300億円と約370億円としており、合計で670億円に上ります。

アミュプラザの売上は非公開のようですが、
オープンしてから1ヶ月で計画の128%、約30億円の売上をもう既に達成しています。
一方の阪急百貨店に関しては、3月の来店客数が454万人で、
1日の平均来店客数は約15万人となっています。

これは、他の大都市のステーションビルの中でも非常に多い来店数といえます。
やはり、今回新しい商業施設が立ち上がったことで、
注目を集めて来店数も好調を維持しているということではないかと思います。


■ワンストップ戦略の構成
阪急百貨店の方は、5月末で当初見込みの1.5倍のペースにあたる
入店者数1000万人を突破しています。
この好調は、天神地区のデパートにも影響を及ぼしており、
3月以降の入店者数は約10%減、売上も8%減という状況です。

JR博多シティは、延べ床面積が約20万平方メートルです。
そのうち、駅の施設や駐車場などを除いた、
複合商業施設の総売場面積は約10万平方メートルにも上ります。

また、施設についても、九州初出店の博多阪急を中心に、
同じく九州初進出の東急ハンズ、JR鹿児島駅などで成功している、
JR九州の運営するアミュプラザが過去最大規模でJR博多シティに出店しています。
駅ビルの9階と10階には、国内最大規模の約50店舗が集積したレストラン街「くうてん」が入っており、
他にもシネコンや、様々な会議、イベントに対応できるイベントホールが設けられています。
考えられる施設、サービスがJR博多シティには全て盛り込まれており、
まさにここに来れば何でも揃う、楽しめるという
ワンストップ戦略で圧倒的なポジションを築こうとしているのでしょう。


■近隣都市への影響
また、九州新幹線の全線開業も付帯効果としてみることができます。
全線開業により、今まで以上に九州の人が博多に集まって来ることが可能となり、
博多一極集中とも表現できるかと思います。

これは一方で、人、モノ、金を博多に集中して吸い上げる
「ストロー現象」が起こる可能性もあるのではないかと思います。
過去の例では、地方都市で新幹線が開業すると、
基本的に小さな都市から大都市へ人が移動する傾向がみられます。
もちろん開業効果で地方都市へ観光客が移動するとこともありますが、
大都市への人の移動する傾向は、それを更に上回っているようです。

博多駅は、本州や他の地域からみても九州全域の玄関口として重要なアクセス拠点です。
様々な交通網が博多駅を中心に構成されており、
アクセス面では天神や他の地域を圧倒的に上回る立地です。
特に、九州新幹線の全線開業によって、遠方からの集客も可能となりました。
博多までの所要時間は、それぞれ熊本からは約35分、
鹿児島からは1時間20分となり、アクセスが劇的に向上しています。
そのため、県外から来店客が多く、今後もその傾向は続くのではないかと思います。

先程も申し上げたように、博多駅に行けば何でもあるという、
このような機能を備えた商業施設づくりがマーケティング戦略の前提となってきます。
品揃え、サービス、価格、全てにおいて九州で圧倒的な施設を目指して、
このような巨大施設が誕生しました。
まさに、JR博多シティは九州全域、特に西側地域や、中国地方、西部地域を商圏として、
本当に東京や大阪に負けない商業施設といえるのではないかと思います。

分野: 高橋幸夫助教 |スピーカー:

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