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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 東日本大震災 (財務戦略/村藤 功)

東日本大震災 (財務戦略/村藤 功)

11/04/15

2011年3月11日に発生した東日本大震災ですが、
情報は色々と錯綜しています。
当初、気象庁はマグニチュード7.9と発表しましたが、
8.4、8.8と変更していき、最終的にはマグニチュード9.0に修正されました。
今回は、東日本大震災の影響についてお話ししていきます。


■地震による被害
地震発生後、3月11日には菅総理を本部長とする緊急災害対策本部が設置され、
自衛隊や警察を被災地に派遣して、被害の実態把握に努めると共に救援活動を行いました。
今回大きな問題となっている原子力発電所については回を改めてお話ししますが、
今回の震災では対応の早かった部分もあれば、取り組みの遅れてしまった部分もあります。

1995年に起きた阪神大震災では約10兆円の損害が出たといわれていますが、
東日本大震災による被害は、約20兆円はあるのではないかとみられています。
0兆円の損害を支援するために、政府として何ができるのかということが問題となってきますが、
そもそも財源が不足しています。予算の半分が赤字国債という状況で、
どのようにして財源を確保するのかということは大きな課題です。


■日本経済への影響
日本全体で形成されていたサプライチェーンも震災の影響を受け、
直接に被害を受けていない九州の自動車工場も操業を停止しています。
他にも、中に詰める水はあるものの、
キャップがないためにミネラルウォーターを出荷できないということで、
日本全土で様々な経済活動が止まってしまっています。

また、東日本と西日本で電気の周波数が異なるということも、
今回の地震で改めて問題視されるようになってきています。
地震発生翌日の3月12日は九州新幹線が全線開業となりましたが、
博多駅や他の駅で催される予定だった出発式や開業記念式典はすべて見送られました。

しかし、地震が起こったからといってイベントを過度に自粛することは、
本来は控えるべきではないかと思います。
九州大学のビジネススクールの卒業式についても、
中止を求める声が出ていましたが、当初の予定通り開催しました。
その後の祝賀会も、大騒ぎすることはしませんでしたが、きちんと卒業生を見送りました。
自粛が喜ばれるような風潮になっていますが、本当ならば、
日本全体がしぼんでしまうような自粛はやらない方がいいのではないかと私は思います。


■海外の反応
地震の影響で東京においても電力がやられ、電話が不通となり、
電車も動かなくなってしまいました。
その後、東北に比べれば東京では死亡者や住宅被害が、
それほど出ていないということが明らかとなってきましたが、
東北ほどひどくないにせよ、関東でも色々な部分に影響が出たという状況です

。実のところ、海外の人は日本のことをよく知りません。
私がアメリカにいた頃も、車で日本に行く方法を尋ねられたり、
香港の首都は東京かと言われたりしました。

特に今回は、福岡と福島が海外に人たちに混同されているようです。
実際、原発からの放射能を心配して、福岡在住の中国人の中には、
実家からの連絡で帰国する人も出てきていました。
海外の人で日本について何も知らない人たちの中には、
日本は危ないので国外に脱出した方がよいと考えている人もいるようです。


■復興に向けて
これから先、復興に向けて議論が本格化していくことになりますが、
私が以前からお話ししているように、
財政再建のためには消費税の増税や経済成長ではなく、
数百兆円規模の現業の民営化が必要です。
民営化に着手しない限りは、政府の有利子負債の大幅な削減は不可能です。

今回の地震で、おそらく2011年の日本経済のGDPは、
マイナス成長になってしまうのではないかと思います。
日本が1990年代のバブル崩壊から立ち直ろうとしたところで世界金融危機が直撃しました。
そして、金融危機の影響からようやく脱しかけた時に、
今回の地震が起こりました。

日本はまた厳しい状況に陥っていることになりますが、
ここから立ち直る方法は、必ずあると思っています。

分野: 村藤功教授 |スピーカー:

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