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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 内なる国際化 2 (国際経営/星野裕志)

内なる国際化 2 (国際経営/星野裕志)

11/04/12

昨日、少子高齢化などで日本の内需は、これ以上拡大が期待できない
中で、優秀な人材を取り込みながらグローバルに活動するための基盤
作りという意味で、日本企業には内なる国際化が必要というお話を
しました。私たちは、海外からの投資や観光客や人材を迎えるならば、
それと同じことを日本に住みながら考えなければならないということ
です。

なぜなら、少子高齢化で労働力不足になるのは目に見えているわけで、
日本国内だけでは、経済や内需は拡大できないので、外から来た人
たちに期待をしなければなりませんが、そのためには体制作り、つまり
私たち自身の内なる国際化が必要です。

福岡は以前、英国のMonocle(モノクル)という雑誌で、コスモポリタン
シティと評価されたことがあります。コスモポリタンシティとは、
民族や国籍にとらわれることなく共生できる街ということですが、
福岡はそれほどのレベルにはないように思います。その1つが言語
対応です。実際に福岡在住の外国人にお話を伺うと、最低限の生活
情報は英語や他の言語で入手出来ても、その情報源も情報量も極めて
限られていて、快適に文化的な生活を楽しむほどの多様性は十分に
提供されていないということです。

中国からのクルーズ船や、韓国からの高速船で多くの来訪者が福岡を
訪れますが、その人たちが快適に過ごして、色々なものを買ってもらう
体制が出来ていません。新博多駅の開業に伴う良いニュースは、博多
阪急もJR九州のアミュプラザでも、英語、中国、韓国語という
多言語の外国人対応の体制が整備されています。館内の表示やマップ
があり、窓口には韓国や中国の社員の方、日本人でも言語ができる人が
常駐していて、アジアのゲートウェイといえる体制を整えたということです。
これまで福岡市内にはなかったものですが、新博多駅の言語対応が1つの
スタンダードになって、どんどん浸透してくれればいいと思います。

もう1つは、市民の意識の問題です。昨日も指摘しましたが、
高コンテキスト、つまり同質性を理解し合う社会は、非常に居心地が
いいので、あえて異文化コミュニケーションを避ける傾向は、誰に
でもあると思いますが、それがみすみす大きなチャンスを逸する
ことにもなると思います。外国人を仲間に入れて何かをやるのは、
大変なことかもしれませんが、そこで得られる多様性などは非常に
大きいと思います。麻生グループの代表の麻生泰(ゆたか)さんが、
グローバルシティズンという考え方を提案されています。

グローバルシティズンとは、地球社会の一員として自分の地域や国を
愛して、国籍の違いを超えて友達を作り、他人のことを考えることが
できる人材と定義され、そこから多様性の要素を認めていくことを
いわれています。現在、まだ日本は多様性を受け入れられる状況では
ありませんが、だからこそ、今あえてやらなければいけないのです。

福岡がこれから持続的な発展をするために、アジアの成長を取り込むには、
日本の都市の中で非常に特色のある存在になる必要があると思います。
コスモポリタンシティという言葉をキーワードの1つとして挙げましたが、
アジアをはじめ海外からの来訪者が、日本のどの都市よりも快適に
過ごせる環境を福岡市が提供することを検討していくべきでしょう。
そのためには、まず英語・韓国語・中国語などの言語対応の能力を高める
こと、次にあえて外国の人たちを仲間に取り込む意識改革です。それに
人的交流やビジネス促進を図るプログラムが必要でしょう。

新博多駅に行った時に、福岡は人口140万の都市ですが、新しい博多駅
や新幹線で140万都市以上の規模や広がりをはるかに超えて発展する
可能性が大いにあると思いました。その鍵になるのは、私たち自身の
内なる国際化にあるのではないでしょうか。

分野: 星野裕志教授 |スピーカー:

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