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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > グラミン・テクノロジー・ラボ (国際企業法務/岡田昌治)

グラミン・テクノロジー・ラボ (国際企業法務/岡田昌治)

11/03/30

グラミン・テクノロジー・ラボは、去年のクリスマスイブに設立
されましたが、グラミン・クリエイティブ・ラボとは違い、
一般財団法人として作りました。これは、グラミンファミリーの
一組織であり、財団法人の評議員3名の1人がユヌス氏で、
私は理事をしています。

去年12月にユヌス氏の翻訳本が出ましたが、その監修をしました。
これは去年の6月に、ユヌス氏の3冊目の本として出版されました。
原題は「Building Social Business」ですが、日本語版は
「ソーシャルビジネス革命」というドラマティックなタイトルです。
ユヌス氏から指名され、監修と解説を担当しましたが、初めての
体験です。本の中にも私は唯一の日本人として登場します。

そういう中で、テクノロジー・ラボの活動ですが、ユヌス氏は日本の
技術やノウハウ、ハード或いはソフトにかかわらず、非常に尊敬
しています。その日本の技術を開発途上国の発展のために役に立てたい
という思いを持っています。今まで日本はODAなどを通して国際的な
援助は行っていましたが、例えば最新鋭の電動式ポンプを電気もない
ダッカの村に持ちこむというやり方でした。そうではなくて、日本企業の
倉庫に眠っている手動式のポンプのような古い技術、そこに九州大学の
先生が考案したヒ素を取り除くフィルターを取り付けます。

どんなに深い井戸を掘って汲み上げても、水にヒ素が入るので、
それを取り除くフィルターを手動式のポンプに付けて、現地のニーズ
に合わせて技術を役立てようというのが、グラミン・テクノロジー・
ラボのやり方です。

減価償却も終わり倉庫に眠っている技術を役に立てられるので、
企業にとってはメリットがあります。ただ今までは現地の情報や
ニーズ、問題がよく分かりませんでしたが、ユヌス氏と組めば解決です。
もう1つは、技術開発の次の段階である実証実験についてです。
以前お話ししましたが、ICカードの実証実験を行っています。
信頼できるパートナーを掴むことが、国際貢献における技術提供では
最も重要です。NTT時代にも、そういう実証実験を経験しました。
けれども、現地のパートナーにははずれが多いのですが、本当に
信頼できるパートナーと実証実験できることが、グラミン・テクノロジー・
ラボのメリットです。

現在グローバル展開ということで、アジア、中国、インドなど新興国に
進出すべきだと言われます。いわゆる、BOPビジネスです。
BOPビジネスは、ボトム・オブ・ピラミッド、つまりピラミッドの
底辺の部分の人たちに貢献するというビジネスですが、通常のビジネスと
同じです。けれどもユヌス氏のソーシャルビジネスには3つの原則が
あるので、根本的に違います。ユヌス氏が講演でいわれるのは、
BOPビジネスは、子供に美味しい甘味料、女性たちには化粧品を、
目の前に出して購入欲をかき立てます。もっと大事なことに貴重な
お金を使わなければならないのに、です。そこで、最貧国の人たちに
対しては、生活のレベルを上げるためのソーシャルビジネスを一緒に
展開し、ある程度底上げをして通常のビジネスに移るという方法が
好ましいということです。

グラミン・テクノロジー・ラボは、会員制で年会費25万円です。
会員になると、グラミンの持つ世界的なネットワークに繋がります。
それに色々な活動のレポートが出ています。もちろん各メンバー間の
連携があります。設立直後なので、理事メンバーはNTT持ち株会社の
技術系トップ、富士通社長、そして中小企業の社長くらいですが、
将来、50社以上の会社等を入れていく予定です。
始まったばかりのグラミン・テクノロジー・ラボですが、海外に
進出したいと考えている企業にとっては手がかりになりますので、
いい技術を持っている会社は、大小問わず、どうぞお越し下さい。

分野: 岡田昌治特任教授 |スピーカー:

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