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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 地域からリーダーを育てる(2)(経営学/久原正治)

地域からリーダーを育てる(2)(経営学/久原正治)

11/03/14

前回、組織はリーダー以上には育たないから、リーダーを育てることが
大事だとお話しました。今日はリーダーシップと組織の関係で
創業者の文化、つまり組織文化が企業にとり非常に重要だというお話しをします。

創業者の文化が、受け継がれていくと企業文化になるのですが、
創業から中堅企業、大企業に育つとともに、当初の組織文化から
変化していきます。企業が官僚化するなど成熟し過ぎると企業は
駄目になりますから、企業には、創業者の文化を見直す、組織の革新みたいな
ことが必要になってくるでしょう。

そこで起業家リーダーの例として、若い創業したばかりのリーダーの話と、
既に色々なことを成して九州のリーダーといわれる人の話を紹介して、
リーダーシップと組織文化をご理解いただきたいと思います。

先日アカデミー賞の関係もあり、ソーシャル・ネットワークという
映画が非常に評判になりました。19歳のザッカーバーグという人が、
ハーバード大学の中からフェイスブック(Facebook)という会社を
立ち上げました。映画で彼はオタク的に描かれていましたが、実は
非常に長期的な志をもってフェイスブックを作り、あっという間に
時価総額5兆円といわれる会社に育ちました。創業は2004年で、
創業してわずか6~7年ですから、本当にすごいことです。

彼は世界が透明になればなるほど、より良い統治がなされ、より公正な
社会ができるという志をもって、会社を立ち上げ、それを自分で成長
させようとしました。その過程でその考え方に合わない人は友達であっても
切っていく一方、非常に優れたメンターともいえる、経験豊富な年配者を
周りにおいて、志を達成しようとしました。どんどん外に出て行かないと、
そういう人と出会えないのですから、彼は決してオタクではありません。
彼は会社の経営支配権を維持し、取締役5人の内3人を選んでいます。

まず1人は彼自身ですが、2人目はドン・グラハムという70歳位の
有名なワシントンポストの創業者ファミリーで、未だにファミリー文化を
継承してワシントンポストを優良な企業として経営し続けています。
もう1人は、ネットスケープ(Netscape)という会社を創業した
マーク・アンドリーセン。シリコンバレーで何度も
新しい企業を作った人です。まだ40前後なので日本的にいえば
若いのですが、シリコンバレーではかなりの年季が入った経験者と言えます。

この3人で取締役会を主導的に運営し、それぞれの良さを引き出せる体制を
とっています。つまり創業者ザッカーバーグの理想を、確固とした経験のある
経営者陣で支えて企業を長期的に発展させています。株主は、短期的な思考に
なりがちですから、株式も公開せず、夢を実現するために当初のリーダーシップを
創業文化と共に育てていこうという1つの例です。
ザッカーバーグは創業した目的はお金ではないといっており、
時価総額で1兆円位の自己資産を持っていますが、半分は
ニュージャージー州の教育システムに寄付すると言っています。

次に、経験者深いリーダーとして、これは福岡の人だったら皆さん
ご存知の四島司さんを取り上げてみます。四島さんは86歳ですが、2月に九大で200人の学生に講演を
していただきました。このとき、20歳つまり自分の4分の1くらいの
年の学生に、自分の殻を破って新しいことに挑戦せよ、30歳位から
育つ人は日本一になれるのだと話しました。例えば福岡では、ロイヤル、
ベスト電器、三井ハイテックのリーダーは皆30歳ごろから四島さんと一緒に育って
いったのです。人が育つから会社も育ち日本一になったのだと学生に語りました。

他の米企業の例を見ましょう。例えば、グーグルも新陳代謝をうまくやっている企業で、日本では
新しいベンチャー企業のように思われていますが、アメリカでは、
すでに10年以上経った中年の企業なのです。創業者がシュミットという
経験者をCEOとして雇っていましたが、従業員が24000人にもなり、大企業化する
恐れがあるので、もう一度創業者がCEOに戻り、創業者の文化を再度入れることで、
当初のアントレプレナーシップを取り戻そうとしています。

他に、アップルが有名ですが、70年代にスティーブ・ジョブズが
マイクロソフトと一緒に、パソコンの世界で色々な新しいことをやりました。
ところが途中でスティーブ・ジョブズがやり過ぎだと株主からクビにされ、
色々な人が外部からCEOとして来たけどうまくいかないので、そこで
彼が97年に戻ってきて、iPod(アイポッド)、iPhone(アイフォン)、
iPad(アイパッド)を売り出し、アップルの業績は大幅に回復しました。
これはリーダーシップと創業者の文化が、いかに大事かということを示しています。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

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