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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 地域からリーダーを育てる(1)(経営学/久原正治)

地域からリーダーを育てる(1)(経営学/久原正治)

11/02/17

地域が発展することは、そこでリーダーを生み出していくことに
つきるのではないかと思いますが、まずリーダーの役割について
考えましょう。

リーダーの役割は、周りに夢を与えて組織を引っ張り、それを通じて
新しい文化を創造することです。ソニー、ホンダ、松下でも、
創業者の文化は、強いリーダーシップの中から出てきました。

そこで、地域からリーダーを育てるということですが、地域も
1つの組織であり、全体としてまとめ、夢を与えて引っ張っていく
松下幸之助のような人が地域に出てくる必要があります。それにより
地域の文化が体現されていくことになります。リーダーが組織の器を
作る訳ですが、組織の器はリーダー以上には大きくならないので、
リーダーを育てることで組織、つまり地域や企業が育つことになります。

地域には、色々な段階のリーダーが考えられますが、中小の商店の経営者も
自分の店のリーダーですし、商店街を全部まとめている人もいれば、
NPOで町の行事をまとめている人もいます。中小企業の経営者もいます。
そういう各段階の複数のリーダーを育てることで、全体をまとめる
リーダーもその中から出てきます。これを、周りで育てることが大事です。
若い人でないと、これからのリーダーにはなれませんが、若い人は経験がないので、
経験がある人が若い人を育てるということになります。

リーダーには3つ必要なものがあります。まず、組織のリーダーとして
必要な知識とか理論は前提ですが、2番目に、使命を語る志が大事です。
最後に感性が必要です。この3つがないとリーダーは育ちません。

ビジネススクールでは、従来経営理論を中心に教えていましたが、
最近これを見直す動きがあり、理論だけではなく志と感性も教えようと
しています。例えばハーバード大学のクラーナー教授は、研究を重視します。
研究が世の中に役に立つので、研究者が教育を変えていくと言っています。
マギル大学のミンツバーグ教授(Prof. Dr. Henry Mintzberg)は、
経営では実践が何より重要だと唱えています。単なる教育では、
実践は学べません。UCLAビジネススクールの女性学長で有名な
オライアン教授は、理論と感性の両輪で教育することを重視し、
カリキュラムをそのように変えています。このように、アメリカの
ビジネススクールは変わってきています。世のため人のため様々な問題を
解決するために、ビジネススクールで学んだことを活用していくと
いうようになってきています。

地域の若者をリーダーに育てるためには、環境、老人、健康、医療などの
問題、あるいは世界の中で抑圧されている社会の改革といった問題を
解決するという明確な志を持って、アントレプレナーシップ活動を
実践することが必要です。最近ソーシャルビジネスという言葉がよく
出てきますが、ソーシャルな問題に目を向けるとビジネスチャンスが
みえてくるでしょう。そこで、若い人と経験の融合が非常に大事に
なってくるのですが、2月19日から3月5日まで久留米で、久留米大学主催の
ベンチャー育成講座を開催します。これは高齢化社会の中で高齢者と若い人が
ビジネスチャンスを求めて一緒に新しいものを作ることで地域を活性化させる
という目的です。私は2月23日に、高齢化社会における地域振興と
ベンチャーについての講座を担当します。

こういう企画が出てきた背景には、六ツ門商店街という久留米のさびれた
商店街の活性化の問題があります。たとえば、そこで東大の都市工学の
若い学生と先生が活性化に取り組まれているのですが、学生たちは
色々な面白いことを考えて出してきました。卒業後も、東京の会社に
勤めながらボランティアとして、商店街の空き部屋をルームシェアして
若者同士が一緒に住んで、商店街の中に住んでいるお年寄りと協力して、
何かを生み出すという活動を行っています。こういうことが、これからの
地域の再生に必要なアントレプレナーシップの例になります。

分野: 久原正治教授 |スピーカー:

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