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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > ベトナムのインフラ需要の拡大(産業インフラ)(国際経営/永池克明)

ベトナムのインフラ需要の拡大(産業インフラ)(国際経営/永池克明)

11/02/01

インドシナ半島には、ベトナム以外にもラオス、タイ、ミャンマーとありますが、
メコン川流域開発、或いはインドシナ半島4ヵ国を東西に横断する全長1,450キロの
高速国際幹線道路で結ぶ経済回路計画なども、日本政府が積極的に後押しをしています。

その他の分野の産業インフラは原発ですが、原発輸出はエネルギー問題を背景にして
世界的に建設計画が目白押しです。特にアジア、中近東地域で多くの計画が進んでいます。
日本の原子力発電メーカーには、チャンス到来で、昨年の10月31日にベトナムから
原子力発電所建設を受注することが決まりました。このところ新興国での受注レースで
日本は連敗していたので、やっと一矢を報いたというところです。
ここで紹介したのはベトナムの2期工事で、昨年1期工事として原発2機の商談が
ありましたが、日本はロシアに敗退しました。ロシアは日本に比べて大幅な安値を
示した上に潜水艦の売却など軍事協力を申し出たために、日本がそこで敗退し、
続いてアラブ首長国連邦でも、また韓国勢に連敗してしまいました。
日本としては原子力発電所を海外から受注して建てることに抵抗があったようで、
ベトナムで決まった時も、国内で反発の声が上がった時がありました。

日本は、被爆国ということに加え、安全性に関して核アレルギーの強い国なので
国内で慎重論がありましたが、これから日本の大きなビジネスチャンスでもあり、
成長戦略の中でも政府が注力していく分野に入っています。日本政府は原発受注に余り
身を入れてこなかったのですが、昨年辺りから本腰を入れ始めて、日本が官民一体で
海外の原発を受注しようという動きがやっと本格化してきています。

同じ時期に中国との関係でレアアースの輸入が問題になりましたが、今回のベトナムの
原発の受注案件は、実はレアアース関連の開発プロジェクトとセットになっています。
ベトナム側はこれを機会に、原発とレアアースの開発プロジェクトの発注をてこにして、
他のインフラでも日本の協力をあおぎたいという考え方をもっているようです。
それと並んでエネルギー関連では製油所の建設になりますが、ベトナムは有数の
石油資源国でもあるので、これに付加価値を付けて輸出につなげるということは、
ベトナムにとっても非常にメリットが大きいというわけです。
これに関しては、昨年の12月に日本揮発油をメインとする日・韓・仏の5社、
社名でいうと日揮、千代田化工建設、テクニップ、それに韓国のSKなどの5社で
組んでいるジョイントベンチャー(共同事業体)が、これから新設するベトナム最大の
ギソン製油所プロジェクトの優先交渉を獲得したので、受注の可能性が大きいのです。
これはもう相当大きなプロジェクトで、先ほど紹介した昨年10月の原子力発電に続く
大規模なプロジェクトの受注第2弾ということになります。
金額でいうと建設費約50数億ドン、約5000億円程度で、相当大きなプロジェクトで、
2014年末の完成を目指しています。国際協力銀行など官民の金融機関が資金面で
援助するなど、日本政府も積極的に支援することが含まれていますし、
このプロジェクト以外に、港湾やプラントの建設など全体通して合計すると
約80億ドルの大きなプロジェクトになる見通しです。

ベトナムはもともと親日的な国で、教育水準が高く、東南アジアで最も識字率が高い、
しかも天然資源が豊富なので、日本にとって輸出及び生産基地、あるいは市場としても
極めて有望ですから、今後益々重要性が増していくと思います。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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