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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > ベトナムの経済発展とインフラ需要の拡大(国際経営/永池克明)

ベトナムの経済発展とインフラ需要の拡大(国際経営/永池克明)

11/01/31

次の新興国として注目され、NEXT11にも入っているベトナムでは、
経済成長が非常に順調に推移していて、昨年末に発表された
アジア開発銀行の経済予測によりますと、一昨年・昨年の経済成長率の和は
それぞれ6.7%、7.0%と高い伸びになっています。
この数字は、アジアで最高の成長率を記録している中国同時期の
10.1%、9.1%には及びませんが、それに次ぐ高い伸び率です。

輸出では、最新版の数字は昨年の1月及び8月のものですが、
前年同期比で19.7%と、ほぼ20%の高い伸びを示しています。
内訳は、外資系が26.6%、地場が12.6%といずれも2桁の伸びを示しています。
ベトナムは天然ガスや液化ガス、ガソリン、灯油などの石油関連といった
天然資源が非常に豊富で、昔から資源国として有名です。
それに昔は繊維製品や履物など労働集約型の製品が多かったのですが、
最近はエレクトロニクス製品も輸出に加わり相当高い伸びを示しています。

アジアのなかでは、これまで経済で手を結んできた中国と領土問題などを抱えているので、
ベトナム・インドなど次のフロンティア、11(イレブン)といわれるところへ
日本企業も含めて、既に相当シフトしつつあるということです。
急速な経済発展等を背景にして、ベトナムには外国企業の進出が相次いでいますが、
交通インフラあるいは社会インフラの整備が急務となっています。
そこで、ベトナム政府も昨年辺りから本腰を入れてそれらの拡充に努めていますし、
日本企業も積極的にそれを支援しようとしています。
大型の港湾設備に関しては、これまで大きな国際貿易に耐えられる大型船が
接岸できるようなものがなかったのですが、最近では、日系企業の
商船三井、日本郵船、伊藤忠商事の3社が、コンテナ船の荷物を積み降ろす
大型ターミナルの建設に乗り出すことになりました。建設費が約800億円ということで、
ベトナムで最大級の港湾施設になりますが、2015年の開設を目指しています。

シンガポールが東南アジア地域最大のインフラの中心地ですが、
ベトナムは、古来シンガポールへの中継基地でしたが、最近は荷動きが
ものすごく増え、北部地域では過去10年で実に7倍になっています。
パナソニック、キャノンなどの日本企業の進出が相次いでおり、
輸出基地としての重要性が益々高まっています。日本の政府もベトナムに対して
相当肩入れをしており、港湾整備だけでも約800億円の円借款の供与をしています。
それに、去年日本経済に明るい兆しがない中で、ベトナムの高速鉄道に
日本が力を貸すことができるような状況になりました。
ベトナムは北から南、縦に長い国で、形も面積も北海道のない
日本列島みたいな感じですので、南北の交通整備は大きな懸案でした。
最近、在来線では30時間かかっていた、ハノイ・ホーチミン間
1,570キロという距離を5時間半で結ぶ、最高速度は新幹線を上回る
時速300キロという整備計画が決まりつつあります。
これが完成すれば、ベトナム国内の経済事情を大きく進展させる大動脈になります。
ベトナム政府は昨年ハノイとホーチミンを結ぶ高速鉄道の建設計画の調査を決め、
議会に諮ったのですが、資金面が心配ということで議会が差し戻しました。
しかし政府は国会承認がないまま計画を再開することにしました。
それは、ベトナム政府にとって非常に大きな金額で総額558億5千万ドルです。
その内6割が国家予算で、残りを民間資金で賄うということです。
日本企業では、川崎重工、三菱重工、あるいは総合商社などが参入を狙って
既に準備を進めていますが、日本にとっても非常に大きなインフラ輸出に
繋がるので、何とか受注して実現させたいところでしょう。

分野: 永池克明教授 |スピーカー:

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