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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 集団の特徴(1)(組織心理/藤村まこと)

集団の特徴(1)(組織心理/藤村まこと)

10/11/23

私たちは,日常的に集団という言葉を使いますが,
集団とはどういうものなのでしょうか?
集団とは2人以上の人々によって形成され、共通の目標が存在します。
そして,目標に向けて相互作用或いは協力関係が持続的に行われ、
その中で役割や地位の分担がなされます。
それによって目標達成がいっそう容易になり、全体の統合感も出てきます。
時間が経過すれば,集団に対して居心地の良さ、愛着が生まれます。
その他,集団内での規範の形成なども集団の特徴ではありますが、
今挙げたような特徴があれば、集団と見なされます。

組織やチームも集団の一類型と考えられ,集団と同じ特徴を持っています。
職場集団のような組織では,規模が大きくなるため役割分化が明確になります。
よくいわれる組織構造の説明として、まず水平方向の役割分担が行われます。
ものを作って売るにしても、1人が全部を担当するわけにはいかないので、
製造・販売・営業・人事・経理というように、機能毎に役割が分化してきます。
営業部や人事部などが並列的に並んでいるため,水平方向の役割分担といえます。
一方で,職場には,部長、課長、係長というように,
縦の系列がありますが,これは垂直方向の役割分担となります。
会社によっては,ホームページに組織図が掲載されるようになっていますが,
それも水平と垂直方向の組織の形です。

■集団の見えない部分
組織心理学では,この組織図は異なる組織の構造も扱います。
目に見える組織構造だけではなく見えない構造として,
まずひとつめは,公式・非公式の集団があります。
例えば部門や課や係などは、
客観的かつ明文化されたもので公式な集団となりますが、
それとは別に,人が集まればいわゆる非公式な集団が形成されます。
好き嫌い或いは同じ興味を持つ人同士というように,自然発生的に形成される集団です。
学閥、派閥もこの非公式集団に含まれますが、組織の面白いところは、
公式な集団よりも非公式なインフォーマル集団の方が、
意思決定などに大きな影響を与えることがあるというところだと思います。

また,組織の見えない部分を理解するためによく使われる例が、
氷山の一角を用いたモデルです。
氷山の一角とは、海面上に見えている部分は一部分に過ぎず、
水面下にはもっと大きな氷山の塊があるということです。
組織も人間の意識も同じで、目に見えるもの或いは意識できるものは、
氷山の一角であり、見えない部分に様々なものが存在します。
それがいわゆるソフトの部分或いは心理的な側面といわれるものです。
企業のホームページを見れば、
従業員数、組織図、事業概要などは分かりますが、
外から見えない部分が組織にはたくさんあります。
それは中に入ってみないと分かりません。
前例や不文律,暗黙のルールや組織内での常識などは、
組織を表面的に見るだけでは理解は難しいといえます。
しかし,この見えない部分が仕事の進行状況等を決めていくこともあります。
「組織文化」や「組織風土」という言葉は
この見えない部分を表現していると考えてよいと思います。
会社の社風といわれるものは、中にいる人も何となく分かるのですが、
それを言語化しようとすると結構難しい作業です。
しかし,組織を変えたい時には、
その見えない部分に働きかけていくことが必要となります。

■集団の発達
最後に集団の発達について紹介します。
共通の目標を持って人が集まると、はじめは役割分担も何もないのですが、
徐々にメンバー同士の相互作用を通じて役割が分化されていきます。
その中でリーダーという役割も発生し、
次第に文化や雰囲気もメンバー間のやりとりの中で形成されていきます。
最初は暗中模索で効率的に仕事や目標達成ができないのですが、
ある程度時が経つと成熟して極めて早いスピードで課題をこなすことができます。
その時期が組織の成果がもっとも高い時期になります。
しかし組織にも年齢があり、前述したものが青年期及び中年期とすると、
その後,組織の老年期にあたる時期があるそうです。
長く在籍する人が増えるほど,手続きの簡略化がなされ、
コミュニケーションも阿吽の呼吸でなされます。
それは仕事の効率を高めますが,
副作用として刺激が少なくなり,判断や意思決定が固定化してしまう可能性があります。
内部に目が行き過ぎると,メンバーが外からの情報を受け入れないようになり,
「組織の硬直化現象」が生じてしまいます。
リーダーは,この硬直化現象の防止や改善も行っていると考えられますね。

引用・参考文献
古川久敬 2003 基軸づくり―創造と変革を生むリーダーシップ 日本能率協会マネジメントセンター

分野: 藤村まこと講師 |スピーカー:

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