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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 民主代表選 (財務戦略/村藤 功)

民主代表選 (財務戦略/村藤 功)

10/09/24

2010年9月1日に告示された民主党の代表選は、9月14日に投開票が行われました。
今回はこの代表選について総括していきます。


■代表選の結果
今回の代表選では、「国会議員」の824ポイント、「地方議員」の100ポイント、
「党員サポーター」の300ポイントのうち、菅氏は721ポイントを、
小沢氏は491ポイントを獲得し、菅氏が圧勝しました。

菅氏は、党員サポーターから小沢氏の51ポイントの5倍近くにのぼる、249ポイントを集めました。
しかし、国会議員からの票では菅氏が206人、小沢氏が200人と、差は6人分です。

ポイントの内訳と代表選の結果を比べると、
党員とサポーターの意識が国民の意識に近かったものであるという印象を受けます。

小沢氏は政治資金規正法違反で起訴されるかもしれないということで、
代表選ではそこの部分ばかりに注目が集まっていたような気配もあります。
しかし小沢氏は、独立行政法人や特殊法人の特別会計の民営化や、
国のひも付き補助金の一括交付金化、国の出先機関の廃止、
と実現できるかどうかは別としても、評価できる政策も打ち出しました。

菅首相は、現在2011年度予算を編成中ですが、
仮に今回の代表選で小沢氏が勝利していたとなると、編成も最初からやり直しでした。
無事に菅氏が再選されたため、今までの方針を継続していくことになると思います。


■民主党新人事
代表選後の党人事では、幹事長の人選が難航しました。
岡田氏は外務大臣をもう少し続けたいという意向もあったようですが、
藤井元財務大臣の説得を受けて幹事長に就任しました。
この結果、不在となった外務大臣に国土交通大臣の前原氏が、
国土交通大臣には国土交通副大臣の馬淵氏がそれぞれ選ばれました。
民間からは前鳥取県知事の片山善博氏が総務大臣に就任しています。

一方で、代表選で小沢氏を支持していた、
総務大臣の原口氏は改造内閣から外されています。
また、日経とテレビ東京が行った世論調査によれば、
内閣支持率は菅氏の首相就任時には68%ありましたが、
参議院選挙時の消費税騒ぎで54%に下がっていました。
しかし、この支持率も71%くらいまで再び上昇してきています。
本当に菅氏を支持しているのか、
それとも小沢氏が嫌だったので菅氏を支持しているのか、
その点は若干疑わしい部分がありますが、首相就任時の数字を上回っています。

菅氏としては、小沢氏にすり寄るとせっかく上がった支持率が、
再び下落しかねないということで、小沢外し路線を継続したという感じを受けます。


■代表選後の動向
菅氏は小沢氏に代表代行を打診したといわれています。
しかし、代表代行にはほとんど権限がなく、このポストはあくまでも名誉職です。
むしろ小沢派としては、幹事長を誰にするのかが気になっていたようです。
結局は岡田元外務大臣になったわけですが、
岡田氏は、将来起訴される可能性のある小沢氏について否定的な立場をとっていました。

場合によっては、党が二分されるということになるかもしれません。
現在、民主党は衆議院では過半数を抑えていますが、
参議院では過半数を割っています。
簡単には法律を通せない状況で、
党内で割れてしまって本当に大丈夫なのか気になるところです。

今回の代表選では、小沢氏は国会議員票では菅氏を上回るとみられていましたが、
蓋を開けてみると菅氏が小沢氏を6人だけ上回っていました。
国会議員は国民の意向に反した行動をとってしまうと、
次の選挙で当選できるかどうか怪しくなってきます。
そういう意味では、小沢氏支持の国会議員の一部の人たちの考えが党員やサポーター、
国民が菅氏を支持しているということが分かったことで変わった可能性があります。
おそらく、地元で菅氏に投票するように色々と、
プレッシャーを受けて帰ってきたのではないかと思います。
そのため、代表選の結果はある程度の民意を反映しているものではないかと思います。

今回の代表選で、菅氏と小沢氏の政策に開きがあるということが明らかとなりました。
マニフェストを遵守するか、しないかということでも、
子供手当てや高速道路無料化といった重要な政策でも、
両者の考え方は大きくことなるものです。
将来、これで本当に大丈夫なのか、心配なところです。

小沢氏は最後のご奉公と言っていましたが、「最後」かどうかは少し怪しいところです。
自民党から民主党に落ち着くまでの間に、小沢氏は色々な党を渡り歩いてきています。
1993年に新生党を立ち上げ、それが1994年には新進党になり、
1998年には自由党を結成し、2003年に民主党と合併しました。

これから何が起こるか、まだまだ分からないというところだと思います。

分野: 村藤功教授 |スピーカー:

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