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QT PROモーニングビジネススクール > 過去の記事一覧 > 日本における廃棄物の再資源化②(高橋 幸夫/マーケティング)

日本における廃棄物の再資源化②(高橋 幸夫/マーケティング)

10/05/05

前回は、「廃棄物の再資源化」を理解していただくために、
循環型社会の構築に係る日本の廃棄物関連法律制定、政策の歩みを簡単にたどりました。
今回は、「再資源化」を「ビジネス機会の拡大」という視点で見てみようと思います。
「3つのR」という言葉をお聞きになることがあると思います。


■3つのRとは?

これは、廃棄物の発生抑制(Reduce)、再使用(Reuse)、
再生利用(Recycle)の頭文字のRです。
3Rを通じて循環型社会の構築を目指すというものです。
この3つのRそれぞれで新しい技術やアイディアを
生み出すことによって新しいビジネスも生まれています。


■廃棄物のビジネスの歴史と3R

廃棄物に係るビジネスでは、「廃棄物を高熱で処理する焼却炉」、
有害物質の無害化技術」産業廃棄物の処理工場」など
「廃棄物の処理」に係る技術、製品、施設、委託サービスが中心でした。
対して、3つのRに関連するビジネスは「再生素材の活用」、
「修理・修繕」などの分野が注目されています。
もちろん、これらに係る技術開発や再利用の為の回収システムなども
新しいビジネスの機会を提供しています。


■廃棄物・リサイクル市場規模

経済産業省の推計で、2008年度環境ビジネス全体で約34兆円、
就業人口約130万人、そのうち廃棄物処理リサイクル市場規模は
全体の約7割以上の約25兆円、就業人口は約70万人となっています。
主な内訳としては、プラスチック・鉄・古紙など再生素材
及び機械・家具等修理、住宅リフォーム・修繕など
いわゆるリペア(修理)産業に関する分野が約16兆円、
次いで廃棄物処理、資源回収、リサイクルなどのサービスの提供に関する分野が
市場規模で約6兆円、その他装置など分野が3兆円と推計されます。
2010 年度の廃棄物・リサイクル市場規模市場規模予測は約30兆円としています。


■循環型社会ビジネスの開拓と消費スタイルの変化

循環型社会のビジネスはまだ始まったばかりという認識です。
従来のリサイクルでは、消費者に家電製品など製品を販売し、
使用後に回収し、所有権が移転する形式になっています。
ここで製品が使用されて最終的にベンダー、売り手に
戻ってくるのであれば、最初からレンタルにして、製品機能のみ
消費者が利用するというビジネスモデルも考えられています。
「所有から利用へ」という消費スタイルの転換といえます。

また、家電製品、特に冷蔵庫や洗濯機のいわゆる「白物家電」は
家族構成、ライフスタイルの変化によってまだ使用できる製品から
新機種への切り替えが頻繁に行われています。
それであれば、自分に適合する期間のみレンタルすればいい。
スタイルが変わったら新機種に切りかえればいいという発想も出てきます。
まだまだ大きな市場としては捉えられていませんが、
実際、徐々に行われてきています。


■売り手側の変化

製品の製造販売業から、たとえば「洗濯」、「冷蔵」といった機能を
消費者に提供するというサービス業へのシフトが考えられます。
このようなパラダイムチェンジが「廃棄物・リサイクル」分野でも
発生する可能性があります。


■パラダイムチェンジの影響

このようなパラダイムチェンジは、顧客管理を容易にし、
しかも継続性を有するという利点があるため、
開発・生産などの効率的に行える可能性もあります。
今後は、産業構造の変化のみならず、
社会システムの再構築にも影響を及ぼすでしょう。
環境先進国といわれる欧州では、環境意識が高いので、
パラダイムチェンジの影響があり、徐々に社会システムの
再構築も試みられています。
ビジネスとして成り立っているものも多く、3Rでご紹介した
廃棄物の処理や処理工場や焼却炉、それ以外にも再生素材分野の
技術においても、社会そのものの理解としても、欧州は進んでいます。

分野: 高橋幸夫助教 |スピーカー:

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